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(17)巨大で幻想的なフェンシング会場(上)

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手前左が日本チームです。手前右は強豪ロシア。追い上げたものの日本は39−45で敗れてしまいました

 オリンピック公園内に新しく完成した北京の国家会議センターで、4月18日から20日にかけてフェンシングのプレ五輪大会を兼ねた世界選手権大会が行われました。

 「鳥の巣」のお披露目となった競歩、そしてシンクロナイズドスイミングのプレ大会と同時期に行われたこの大会には、日本からも北京五輪の代表選手が参加し、実際に8月に使用する会場の感覚を確かめました。今回は、大会初日の18日に行われた男子フルーレ団体の試合、そして会場の雰囲気などをリポートします。

会場は巨大な会議場

 男子フルーレ団体と個人、女子サーブル団体の試合で、男子は団体・個人ともにイタリアが、女子はフランスが金メダルを獲得しました。日本は、男子団体で14組中6位、男子個人で日本の太田雄貴選手が6位に入り、女子団体は1回戦敗退で16か国中14位という結果でした。

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会議センターの屋根は美しいカーブを描いています

 国家会議センターは、建築面積56000平方メートルと、東京ドームの約1.2倍の広さがあり、8月にはフェンシングのほか、近代五種のフェンシングと射撃、そして9月のパラリンピックでは、車いすフェンシングと球技・ボッチャが行われます。また、オリンピック終了後はその名の通り「会議場」として使用される予定で、フェンシング場はこの巨大な建物の4階にあるホールで行われましたが、大ホールの他にも小さな会議室がたくさんありました。

 吹き抜けの開放的なエントランスを通り、エスカレーターで4階に上ってホールの重い扉を開けると、中央に試合会場、左右に5900の臨時座席が取り付けられていました。試合開始とともに全体の照明が落とされ、選手にのみに光が当てられると、他会場と異なる、幻想的な雰囲気が漂っていました。また客席は、選手の目線とほぼ同じ高さに設定されているので、試合を身近に感じながら声援を送ることができました。

 今大会は、鳥の巣のお披露目「競歩」のプレ大会、そしてシンクロナイズドスイミングの大会が同じ敷地内で行われていたこともあり、観客はそう多くありませんでしたが、日本から駆けつけたチーム関係者がさかんにエールを送っていたほか、地元の中国チームが登場すると大きな声援が送られていました。

「騎士道」の精神

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全体的に照明が落とされ、雰囲気がある会場でした

 「剣」の歴史は古代までさかのぼります。競技としてのフェンシングは、中世ヨーロッパで騎士が鎧に身を固め、剣で戦ったことに始まり、19世紀末にはヨーロッパ各地で、広く競技として行われるようになりました。礼儀とフェアプレイが尊重される「騎士道の精神」が、現在でも貫かれています。オリンピックでは、1896年の第一回アテネ大会から行われており、現在、主に剣の違いによって「フルーレ」「エペ」「サーブル」の3種目に分かれ、男女個人と団体で計10枚の金メダルを争います。 

 フェンシングの強豪国は、これまでずっとヨーロッパの国々が中心でしたが、近年はアメリカ、そして中国の活躍が目立ちます。中国は、1984年に女子フルーレで金メダルを獲得して以降、前回のアテネ大会では、男女3種目で3つの銀メダルを獲得するなど力をつけており、北京大会でもメダルをと期待がかかっています。

 次回は日本のエース・太田雄貴選手(男子フルーレ個人)について詳しくお伝えします。

2008年5月12日  読売新聞)
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