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(28)テニス会場は蓮の花? それともUFO?

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決勝会場の外観は蓮の花?私にはUFOのように見えました

 奇抜な外観が目を引く北京五輪の建築物の中でも、一押しの個性派は「オリンピックテニスセンター」決勝会場でしょう。見てくれだけに驚いてはいけません。猛暑・酷暑が予想される屋外会場ながら、通風機能も兼ね備えた優れもののデザインで設計されているのです。

 テニス競技の会場となる「オリンピックテニスセンター」はメーンスタジアムの国家体育場(鳥の巣)のあるオリンピック公園の最北端に位置しています。9月のパラリンピックでは、車いすテニスの会場にもなります。私は昨年10月のプレ五輪大会で会場を訪れました。

観客席は12枚の「花びら」

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手前は予選会場、奥が決勝会場です

 北京五輪のために新たに整備されたオリンピック公園は、規模の大きさはけた外れです。だから、テニスセンターは公園内にあるといっても、「鳥の巣」からは車で10分以上かかります。ただ7月には、地下鉄「オリンピック専用線」が開通する予定ですので、本番時のアクセスは便利です。

 その広大なオリンピック公園内にあるテニスセンターのコートは全部で10面あり、広々として開放的です。全てが屋外のコートで、10面のうち7面が予選用のコート。残り3面が観客席を多く備えた決勝、準決勝用のコートです。青色が鮮やかなコートは、アメリカの国際レベルの試合会場と同様に設計され、材料なども全てアメリカから輸入しいます。

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客席の上にある四角い部分が、通気口の役割を果たします

 西側にある入場口を通り予選コートを眺めながら奥に進むと、「蓮の花」を模したという決勝会場が見えてきます。1万人を収容できる決勝会場は、中央のコートを囲むように12枚の「花びら」である観客席が配置されています。この「花びら」部分は遠くからでも目立つ、独特の形をしています。

 この「蓮の花」コートの設計ポイントは、「風通し」です。オリンピック期間中の8月は、日中の最高気温が40度近くまで上がり、コートの温度はさらに50度近くまで上昇するといわれます。少しでも温度を下げるため、観客席に風が通るようにした設備が数か所、取り付けられています。また「花びら」と「花びら」の間の空間が、送風口の役割を果たします。さらに特徴的なのは、風だけでなく太陽光も利用しているほか、バリアフリー構造であり、汚水処理施設も備えていることです。環境にやさしいユニバーサルデザインの建物なのです。

 「風通し」のよいテニスセンターですが、やはり屋外での試合は選手はだけでなく、観客の皆さんも体力をかなり消耗することでしょう。会場へは、万全の暑さ対策をしてお出かけ下さい!

盛り上がるテニス熱

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決勝コートの隣に設けられた1号コート、4000人を収容します

 五輪終了後、オリンピックテニスセンターは国内外のテニス大会の会場として、また試合のない時は一般に開放されることになっています。

 中国でのテニス人気はじわじわと高まっています。国際大会レベルのコートのほか、大学や北京市内の公園のテニスコートがあり、多くの市民が自己流でテニスを楽しんでいます。コートのレンタル料は、1時間で30元前後(450円)と手ごろです。また、日本の漫画「テニスの王子様」なども人気が高く、中国のテニスブームに一役買っているようです。

 前回のアテネ大会では、女子ダブルスで中国のペアが金メダルに輝き、中国テニス界の歴史を塗り替えました。北京五輪に向けて、男女ともに強化が図られています。日本でも18歳の錦織圭選手の登場などで、テニスに注目が集まっています。このオリンピックテニスセンターで、日中選手の対決が見られるかもしれません。

 テニスは8月10日から17日にかけて競技が行われる予定です。

2008年6月20日  読売新聞)
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