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(32)双眼鏡持参がオススメの国家体育館

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ライトアップされた姿も美しい、扇子をイメージしたという外観

 万里の長城、紫禁城と比べるとスケールが落ちるかもしれませんが、「国家体育館」の規模もなかなかのもの。収容人数が2万人という北京随一の巨大・室内競技場なだけに、「体操」「トランポリン」「ハンドボール」観戦の際は双眼鏡の持参がオススメです。

外観のイメージは「中国扇子」

 日本で注目度の高い体操の会場となるのが、オリンピック公園内に新しく完成した「国家体育館」です。五輪のメーンスタジアム“鳥の巣”と、水泳会場“水立方”のすぐ北側にあり、建築面積8万平方メートル、最大2万人を収容する、室内競技場としては北京で最も大きい会場です。

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横になが〜い会場です

 中国伝統の扇子をイメージしたという外観は、なだらかな弧を描くカーブが特徴です。汚れにくいガラスに覆われており、汚れがついても雨水である程度洗い流されるようになっています。屋上には全長120m、幅50mにわたり、太陽光発電用のソーラーパネル1124枚が取り付けられています。地下駐車場は、この電気を利用しています。

 天井部分には防音機能のある素材が用いられており、激しい雨の時でも雨音が館内に聞こえないよう設計されています。また、空調の送風口を各座席の下に分散させているので、クーラー始動時の雑音を減らすとともに、バトミントン会場などと同じく、“風”が発生しにくい構造になっています。

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男子種目別平行棒。筋肉ムキムキ

 9月のパラリンピックでの「車いすバスケットボール」に向け、約300人分の車いす用座席スペースが設けられたほか、大型エレベーターが館内数か所に取り付けられています。五輪終了後は文化、スポーツ施設として生まれ変わります。

体操の後に会場を作り直し

 体操は8月9日から19日にかけて行われますが、決勝戦の18、19日は、会場スタッフも大忙しです。体操が終わった直後の、わずか15分ほどで、トランポリン会場につくり直さなければならないからです。これに備え、スタッフはリハーサルを繰り返しています。昨年12月のプレ大会の際も、体操終了直後に数十人のボランティアで会場を手際よく組み替えていました。

 体操の後は、トランポリンだけでなくハンドボールの準決勝、決勝も始まるので、五輪期間中、国家体育館はほぼフル回転というわけです。

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ペットボトルなど液体の持込みは禁止ですが、ロビーでは軽食や飲み物が売られていました

 私は昨年12月のプレ五輪大会の際、一番安いチケットでこの会場に入りました。感想は「確かに大きい! しかし選手のプレーが分かりにくい……」でした。会場の両側には大型モニターが取り付けられていますが、会場は横に長く、選手と観客席の距離もあるので、どんな技が繰り出されているかを肉眼で見るのは難しいです。また、座席は上に行けば行くほど段差が急になるので、手すりにつかまって登らなければなりません。

 収容人数を北京市内のほかの大型室内施設と比べてみました。1万3千人収容の工人体育館は古い建物ですが、会場中央でプレーする選手を取り囲むように座席が取り付けられており、見やすいので◎。1万8千人の首都体育館は、座席の位置が高くなく後ろの席でも見やすいので○。

 一方、国家体育館は横に長いために、どうにも選手の動きが見えにくいのです。球技と違って、体操は会場スペースのある一部分で競技が行われるので、そう感じたのだと思います。この会場を訪れる方で値段が安めのチケットを買ったという方は、ぜひ双眼鏡を持参することをオススメします。

2008年7月7日  読売新聞)
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