(44)「蛙王」北島選手が金メダル

表彰式での北島選手。お見事です
「蛙王・北島康介がやった!」――中国で「蛙王」と呼ばれる北島康介選手が、11日午前、国家水泳中心(通称・水立方)で行われた男子100メートル平泳ぎ決勝で、58秒91の世界新記録で優勝し、アテネ五輪に続く2連覇を果たしました。満員に埋まった観客席は大いに沸きあがりました。
「すごすぎる」の声

飛び込みの瞬間。北島選手は中央です
中国で平泳ぎは「蛙泳(ワーヨン)」、北島選手は中国で平泳ぎの王様、「蛙王」として広く知られています。その蛙王、北島選手が世界新で金メダルを決めた瞬間、スタンドは「やった」「北島すごすぎる」といった日本人の喜びの声、そして「好!(ハオ)」という中国の水泳ファンの賛美の声が聞かれました。
第5コースでスタートした北島選手、残り30メートル付近で抜け出し、58秒91の世界新記録で優勝。タッチの瞬間は、観客の多くが立ち上がって、「すごい」「やった、本当にやってくれた」と喜びの涙をためながら喜ぶファンの姿が多く見られました。「日本の誇り」と日本人が喜びの声を上げると、中国の水泳ファンは「好」と小さくうなずく人の姿が多く見られました。

「超気持ちい〜 再び」の旗を持って応援席からもガッツポーズ!
私の隣に座っていた20代の中国人女性は「蛙王・北島選手は中国でも知名度が高い。とてもクール。プレッシャーを跳ねのけ金メダルは凄いわ、おめでとう」と話してくれました。中国メディアは北島選手の金メダルを、「不振の続く日本を蛙王が奮い立たせた」「蛙王の名にふさわしく、北島世界新で金」などと速報されています。
君が代が流れ、日の丸が一番高く上がる姿を現場で見ていると、私自身も熱いものがこみあげてきました。プレッシャーをはねのけての、堂々の金メダル。中国、世界の水泳ファンにもその雄姿はしっかり焼き付けられたようです。
蛙王の名をもつ北島選手のガッツポーズを再び見ることができるのでしょうか、200メートル男子平泳ぎ決勝は14日午前、同じく水立方で行われます。
(2008年8月11日 読売新聞)