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(56)響き渡る日本への声援 シッティングバレー

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男子のエジプト戦(10日)。アテネ大会3位の実力チームを相手に1セットも取れず……残念

 座った状態でボールを打ち合う6人制のバレー、シッティングバレーの日本代表は13日、男女ともに最終戦を終え、出場8チーム中の最下位が決定しました。日本で競技人口の少ないシッティングバレーをアピールしたいと臨んだ北京パラリンピックですが、世界の壁を打ち破ることはできませんでした。しかし、観客席では、日本チームへの応援が他のどの国にも負けず、大きく大きく響き渡っていました。

男女とも全敗、でも・・・

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女子のラトビア戦(11日)。1セットを取り、善戦

 北京農業大学体育館で行われたシッティングバレーの順位決定戦。女子はラトビアにセットカウント2−3、男子は追い上げたものイラクに0―3で敗れ、残念ながら男女ともに最下位でした。

 シッティングバレーは戦傷者の多い東欧などで盛んにプレーされているスポーツで、一般のバレーよりネットが低くてコートも小さい、座った状態でボールを打ち合う6人制の種目です。パラリンピックには1980年のアーヘン大会から正式種目に採用されており、日本は男子が2000年のシドニー大会から参加、女子は北京大会が初出場でした。日本の競技人口はごくわずかで、北京大会での活躍を通して日本での普及を目指していましたが、体格、経験で勝る欧州勢に勝ち星をあげることは出来ませんでした。

「おーぉお おーぉお」

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日本から駆けつけた応援団。「おーぉお」の大声援が会場中に響きます

 しかし、会場で日本を応援する声は、他のどの国にも、開催国の中国にも負けていませんでした。日本から駆けつけた30人ほどの応援団をまとめ、ひときわ大きな声でエールを送っていたのが、首都圏を中心に音楽活動を行う「房州達磨(ぼうしゅうだるま)」の3人、焔壱飛(ほむらいっと)さん、亜矢さん、和5兵(わごへい)さんです。

 日本と中国の小旗を手に、鉢巻きを締めてエールを送る焔壱飛さんは、他の観客に迷惑をかけないようにと気遣いながら、タイムアウトのたびに席を立ち「おーぉお、おーぉお」と大きな声で日本チームにエールを送りつづけました。

サポートソングも制作

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「房州達磨」の3人。右から焔壱飛さん、亜矢さん、和5兵さん

 「房州達磨」の3人がシッティングバレーと出会ったのは、2年前の2006年9月。知人の紹介で大会を観戦したところ、「魂に響くものがある」と強く惹かれていったそうです。その年の年末にはシッティングバレーのサポートソングを制作し、マキシシングルCDとしてリリースするなど、歌と大きな声の応援で盛り上げています。

 焔壱飛さんは、「試合はバトル。パラリンピックの応援席でも中国の観客とけんかのようになります。でも、試合がおわるころにはすっかり打ち解け仲良しになるなど、様々な出会いと交流がありました。日本チームが負け続けたのは残念ですが、予選を勝ち抜いてこの大舞台に来ることができただけでもすごい。声をからして最後まで応援します」と話していました。

最後まで声をからして

 また、日本国内のルールでは、シッティングバレーは健常者の出場が認められており、交流試合などでは健常者も一緒にプレーすることができます。3人のメンバーも親善試合で実際に体験し、プレーを通じて選手と交流を深めたそうで、「見ているのと、やってみるのでは大違い。でも、一つの目標に向かって一緒にプレーできて本当に良かった」と語ってくれました。

 「房州達磨」の3人は、パラリンピック開会式の9月6日からシッティングバレー決勝の15日まで北京に滞在。「日本の仲間の分までしっかり応援する」との言葉どおり、最後まで、その声は会場中に響き渡っていました。

 シッティングバレーの日本代表の試合はすべて終了しましたが、彼らの声援はプレーする選手たちの姿とともに、北京の人たちの心にも強く残ったことでしょう。

2008年9月13日  読売新聞)
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