(61)迫力の車いすバスケ、日本男子は7位

11日の南アフリカ戦、藤本怜央選手はチーム1となる20得点をマーク=荒木誠撮影
車いすバスケットボールで日本男子は参加12チーム中7位という結果に終りましたが、車いすがぶつかり合う迫力とスピード感で多くの観客を魅了しました。
ベテラン、中堅、若手のバランス取れたチーム

アメリカ留学中の香西宏昭選手は、監督も“チームのキーマン”と太鼓判を押す注目のプレーヤーです=荒木誠撮影
日本では車いすバスケットボールを題材にした漫画「リアル」(井上雄彦)などのヒットで車いすバスケが広く知られるようになりました。中国でも、そのスピード感などが人気を集め、毎試合多くの観客で席が埋まりました。15日の男子決勝、オーストラリア対カナダ戦は全国に生中継され、会場の国家体育館は1万2千人の観客で埋まるなど大変な盛り上がりを見せました。
日本代表の男子チームは、ベテラン、中堅、若手とバランスの取れたチーム構成でした。ベテラン、中堅は5大会連続出場の是友京介選手(37)、元Jリーガーの京谷和幸選手(37)。若手は身長182センチの大型センター藤本怜央選手(24)、アメリカ留学中の香西宏昭選手(19)など。結果は、決勝トーナメントに進出したものの、出場12チーム中7位に終わり、メダル獲得はなりませんでした。優勝はオーストラリアでした。
「車いすバスケはアグレッシブなスポーツ」

15日の最終戦、ドイツ戦に敗れ肩を落とす宮島徹也選手(左から3人目)と、慰める京谷和幸選手
最終戦のドイツ戦で、チームトップとなる20得点をあげる活躍を見せた藤本選手は、「日の丸を付けている自分たちは、勝つことで日本の車いすチームが強いということを見せたかったので(7位という結果は)残念です。このパラリンピックで車いすバスケを見てくれた、知ってくれた人たちに、アグレッシブなスポーツだということを、ハンディキャップを乗り越え競技スポーツだということを分かってもらえればうれしいです」と大会を振り返りました。
車いすバスケットボールは障害者スポーツの中でも人気が高く、アメリカやイギリス、スペインなどではプロリーグが存在します。日本では「日本車いすバスケットボール連盟」に現在、約100チーム、1000人の選手が登録しており、北京パラリンピックでは日本チームの全試合が衛星放送で流されるなど人気は急上昇中です。
たしかに生で観戦すると、車いすの正確な操作、球際の駆け引き、激しいぶつかり合い、そして美しい3ポイントシューなど何度も声を上げながら、興奮して引き込まれました。日本は、北京パラリンピックでのメダル獲得はなりませんでしたが、今後、この大会をきっかけに、藤本選手が話すように「ハンディキャップを乗り越えた競技スポーツ」としてさらに注目度、そして人気が出ていくだろうと強く感じました。
(2008年9月17日 読売新聞)