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店頭からは消えたが…中国「偽物天国」不変、五輪開催中も

 北京五輪開催中の偽物販売の取り締まりを強化している中国で、当局と販売業者とのいたちごっこが続いている。

 偽ブランド品を扱う業者たちは店頭から撤去した「商品」をスーツケースなどに詰めて持ち歩く。中国政府は知的財産権を保護する姿勢を外国人向けにアピールしているが、「偽物天国」ぶりはなかなか改まらないようだ。

 五輪選手らも買い物に訪れる北京中心部の商業施設「秀水街(英語名・シルクマーケット)」。ある店先で「ブランド品はないか」と聞くと、偽物が詰まったスーツケースを開けてくれた。

 値段交渉をすると「グッチ」の意匠に似せた女物の財布は50元(約800円)、「シャネル」に似たマークの付いたハンドバッグが100元まで下がった。

 その場にない商品でもカタログから選べば5分もしないうちに倉庫から持ってきた。

 商業施設の運営者も偽物販売に対する罰則を強化しているが、店主は「店頭に(偽物を)置かなければ何も問題ない」と気にしていない様子だ。

 付近の路上で違法DVDを売っていた男性は「見回りが増えて商売がやりにくい」とこぼしながら、カバンに詰め込んだDVDを熱心に勧めてきた。

 秀水街は、以前から偽ブランド品を売る店があるとのうわさが多かった。五輪期間中には大勢の外国人が訪れると予想されたことから、開幕前に王岐山副首相が視察するなど政府も特に念を入れた場所だ。

 中国政府は7月下旬、北京、上海、青島など競技が開催される6都市に「五輪期間中の知財保護に全力を」と通達した。特にホテルや競技場、繁華街、空港周辺など、外国人の目に触れやすい場所での取り締まりを厳しくした結果、店頭からは偽ブランド品や違法コピーDVDなどはほとんど姿を消した。

 だが、偽ブランド品を扱う店の多くは商品を棚の中や倉庫などに隠して営業を続けている。まして、競技の開催場所ではない都市では以前と同じく堂々と偽物が売られている。

 中国では8月から国際的映画スターのジャッキー・チェンさんが「偽物を買わないで」と呼びかける外国人向けの広告が流れている。知財保護に向けた取り組みを強調すると同時に、「外国人が買い求めるから根絶できない」という中国政府の主張をアピールする狙いもありそうだ。(中国総局 寺村暁人)

2008年8月21日01時31分  読売新聞)
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