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真央“銀色”の涙、ファン「よくやった」「感動」

フリーの演技を終えた浅田選手(25日)=尾賀聡撮影

 【バンクーバー=吉永亜希子】「銀でもすごいぞ」――。

 25日(日本時間26日)に行われた女子フィギュアスケート・フリーで、逆転を狙った浅田真央選手(19)は、悲願だった金メダルにあと一歩のところで届かなかった。

 宿命のライバル、金妍児(キムヨナ)選手(19)(韓国)の完璧(かんぺき)な演技に大差をつけられ、悔し涙を見せたが、至高の対決を見守ったファンからは「よくやった」「感動した」とねぎらいの声があがった。

 浅田選手は競技後のインタビューで大粒の涙をこぼした。「長かったというか、あっという間でした」と語ると、後の言葉が続かなかった。振り絞るような声で、「悔しいけど、自分のできることはすべてできた」と語った。

 直前に演技した金選手がたたき出した高い得点に観客のざわめきが収まらない中、深紅の衣装で登場した浅田選手は静かに滑り出した。

 序盤で大技のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を成功させ、その後も、次々にジャンプを決めたが、中盤、ミスが起こった。ジャンプの後の着氷で足をとられてよろめいた。

 フィニッシュ後も笑顔はすぐには見られず、硬い表情のまま、観衆の声援にこたえた。

 しかし、それでも銀メダル。会場のパシフィックコロシアムに応援に来ていた東京都の会社員、利根りかさん(29)は「素晴らしい演技だった。外国人の観客からも歓声が沸いていた。一番すてきだったと言ってあげたい」。都内の自営業、塩野安代さん(40)は「浅田選手が納得してくれれば、ファンとしてはメダルは何色でもいい。金選手の演技が完璧(かんぺき)すぎた。ただ者ではないですね」とたたえた。

 兵庫県伊丹市の上野和子さん(78)は、両手を合わせて祈るように観戦。「真央ちゃんと、金選手の両方を祝福してあげたい。こんなにすばらしい試合は、もうしばらくは見られないと思う」と涙ぐんだ。

 ◆画面にくぎ付け、大歓声と拍手◆

 東京都内でも26日、商業ビルなどに設けられた大型画面前にOLらが詰めかけ、日本人選手が映し出される度に、大きな歓声や拍手があがった。

 千代田区の丸ビル1階イベントスペースでは、166インチの大型画面にサラリーマンやOLら約1200人がくぎ付けに。浅田真央選手の演技をじっと見つめていた大田区の会社員江本芳野さん(45)は「金メダルには及ばなかったが、あの大舞台での銀メダルは素晴らしい」と惜しみない拍手を送っていた。

 オリンピックを目指す女性フィギュアスケーターの映画を上映中の新宿区の「ケイズシネマ」では、ロビーにテレビとイスを用意して臨時の応援会場を設置。集まったスケートファンら約30人に日の丸の小旗50本が配られると、観戦ムードは最高潮に。

 浅田選手と同い年でファンだという台東区の大学1年、山田健介さん(19)は「金選手に負けたのは悔しいが、次のオリンピックでは金メダルをとって欲しい」と期待を込めた。

2010年2月26日15時44分  読売新聞)
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