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ロンドン取材班おっかけ日記

自分のペースで本番に合わせる…体操・内村航平

体操・全日本選手権男子個人総合で5連覇を達成した内村(中央)(4月8日、代々木第1体育館で)=松本剛撮影

 「まだ本番が来てほしくない」

 8日に行われた体操・全日本選手権の個人総合決勝で、計92.650点で史上最多タイの5連覇を達成した五輪代表の内村航平(コナミ)。ライバルを寄せ付けない結果にもかかわらず、試合後のインタビューで不満げに語った。

 体操ではただ一人、五輪代表に内定している内村。五輪のことは意識せず「自分の演技を一つ一つ丁寧にやること」だけを心において競技に臨んだという。

体操・全日本選手権男子個人総合で5連覇を達成した内村のつり輪の演技(4月8日、代々木第1体育館で)=松本剛撮影

 最初の種目、ゆかの演技では着地を次々と決め、出だしから場内を沸かせた。あん馬、つり輪のあと、跳馬もまとめて、着地後には小さくガッツポーズも見せた。さすが内村。

 跳馬の目の前に陣取るコナミの応援団からはもちろん、会場全体から大きな拍手が湧き起こる。

 平行棒もうまくまとめて高得点。「5種目目まではいい感じだったんですが……」と試合後の内村。問題はそのあと。最後に迎えた鉄棒のひねり技を失敗したのだ。

 車輪から大技へ、そして再び鉄棒をつかむ。その一連の流れの中で、何かがずれていた。頭の中でイメージする空間に体を投げ出すとき、体の座標と心の座標が微妙にずれる感覚か? 体が鉄棒に近すぎて、鉄棒をつかむ腕がぎこちない。

体操・全日本選手権男子個人総合で5連覇を達成した内村(4月8日、代々木第1体育館で)=松本剛撮影

 試合中、一人柔軟をしたり、離れた場所に座り込む。集中力を高めようと努力しているように感じられた。

 五輪への手ごたえについて、「もう少し時間がほしい。自分のペースで合わせていきたい」と語った。五輪まで4か月弱。天才的な平衡感覚を持つ内村。本番までにその感覚を研ぎ澄まし、ロンドンではすばらしい演技を見せてくれるだろう。

 ロンドン五輪での体操競技は7月28日から、団体総合、個人総合、個人種目別が行われる。(メディア戦略局ロンドン五輪取材班 高野一)

2012年4月12日  読売新聞)

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