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「康介さん手ぶらで帰せない」胸に迫る名言集…

 日本選手293人の4年に1度の夏が終わった。

 この一瞬にすべてをかけて臨み、栄光をつかんだ人、悔し涙を流した人。彼らの一言には人生のドラマが詰まっていた。

 競泳女子では初めて個人種目で複数のメダルに輝いた鈴木聡美選手(21)。大きな目を見開き、「あらー、そんなことやっちゃったんですね、私。すごくびっくりしています!」。ニューヒロイン誕生の瞬間だった。

 400メートル個人メドレーでも17歳の新星が。AKB48好きの高校3年生、萩野公介選手(17)は「そんなに緊張しなかった。トップスイマーと泳げて楽しかった」。自室の壁にポスターを貼っていた憧れのフェルプス選手(27)を抜き去っての銅メダルだった。

 アテネ、北京で2大会連続2冠を達成したが、今大会は個人でメダルを逃した北島康介選手(29)。松田丈志(28)、入江陵介(22)、藤井拓郎(27)の3選手は合言葉を胸に400メートルメドレーリレーに臨んだ。「康介さんを手ぶらで帰らすわけにはいかないぞ」。結果は銀。北島選手は「個人で取れなかったものを、最後にかけさせてもらったから。もう何も言うことはない」と感謝した。「(競泳陣)27人で取ったメダル」(松田選手)だった。

              ◇

 アーチェリー女子団体の銅メダルには、日本中がびっくり。蟹江美貴選手(23)は「(メディアが)全然マークしていない競技がいきなりメダルを取って驚かせたいなって」と笑った。

 卓球女子団体で銀メダルを手にした福原愛選手(23)。3歳から始めた卓球。「小さい時から五輪でメダルをとるのが夢で、夢はちゃんとかなうんだな、頑張ってきて良かったなって……」と涙が止まらなかった。

 「この銅メダルを被災された東北の方々にささげたい」。男子ハンマー投げの室伏広治選手(37)は、宮城県石巻市の子供たちから託された日の丸を手に、ウイニングラン。震災復興を進める日本の「強さ」を世界にアピールした。

 日本中が固唾(かたず)をのんで見守ったサッカー女子の頂上決戦。「金」まであと一歩届かなかったが、なでしこジャパンの主将、宮間あや選手(27)は「仲間がいなければ、ここまで来られなかった」。佐々木則夫監督(54)は「胸を張って日本に帰ろう」と晴れやかな表情だった。

 28年ぶりの銅メダルを韓国からストレートでもぎ取ったバレーボール女子。チーム唯一のママさん選手の大友愛選手(30)は「やりきった。早く娘に(メダルを)見せたい」と語った。

2012年8月14日01時15分  読売新聞)

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