文字サイズ
    フィギュアスケート

    【NHK杯女子SP解析】復帰の宮原、構成点はまずまず

     フィギュアスケートのGPシリーズ第4戦・NHK杯が10日開幕、女子ショートプログラム(SP)に、故障以来約11か月ぶりの実戦復帰となる宮原知子が出場した。順位は6位と出遅れ、首位のエフゲニア・メドベージェワ(ロシア)からは14.94点の大差をつけられた。世界選手権銀メダルの実績がある実力者の復帰戦をどう捉えたらいいのか。データで検証する。(読売新聞編集委員・三宅宏)

    ジャンプでは14.54点しか稼げなかった

    • 復帰戦のSPで6位となった宮原(2017年11月10日、竹田津敦史撮影)
      復帰戦のSPで6位となった宮原(2017年11月10日、竹田津敦史撮影)

     宮原は最大の得点源である連続ジャンプで失敗した。

     冒頭の3回転ルッツ―3回転トウループが、回転不足の3回転ルッツ―2回転トウループになってしまった。予定通りなら10.30点の基礎点が5.50点と、半分近くまで下がった。出来栄え点は-0.90点の評価で、このジャンプで得た得点は4.60点のみ。同じ構成の連続ジャンプに成功したSP3位のポリーナ・ツルスカヤ(ロシア)が11.50点を稼いでいることを考えると、取りこぼした点の大きさが分かる。

     宮原は、演技後半の3回転ループとダブルアクセルでは、辛うじてプラスの出来栄え点を得たが、それぞれ+0.20点、+0.50点と、加点は小さかった。ジャンプ合計点は14.54点。休養前の最後の国際大会となった昨年12月のGPファイナルでは3度のジャンプで22.93点を挙げているから、この落差は大きい。

     救いは、プログラム構成点が以前と比べて落ちなかったことだ。

     5項目の合計点は34.03点(合計点を0.8倍した後の修正値)。昨年12月のGPファイナルでは33.65点だったから、落ちないどころか、わずかだが増えている。復帰初戦で、技術点が伸び悩んだことを考えると、これは称賛されていい。

     主に芸術性をみるプログラム構成点は、旧採点法時代の「芸術点」までとはいかないにしても、印象に左右されることがある。実力者の長期休養明けの場合は、過去の好イメージが残像としてあるため、それと比較されがちだ。よくなければ、「期待はずれ」として、バッサリと切られることもある。

     今回の宮原は、演技自体が高評価だったのはもちろん、期待された通りの「宮原らしい」プログラムがこなせていたということだ。ジャンプの失敗は試合勘によるものもあるだろうから、全体的には、そう悲観する必要のないSPだったと言えよう。

    2017年11月10日 22時40分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP