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    フィギュアスケート

    【GPファイナル男子SP解析】「減点2」の宇野、踏ん張る

     フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが7日、名古屋市で開幕、男子ショートプログラム(SP)で、宇野昌磨は転倒と演技時間の違反で計2点の減点を受けて2位スタートとなった。それでも、首位ネーサン・チェン(米)とは1.81点差にとどめた。ミスがあったのに小差の出遅れで済んだのはなぜか。データで分析する。(読売新聞編集委員・三宅宏)

     

    4回転ジャンプでは宇野がチェンを上回る

    • 男子ショートプログラムの演技を見せる宇野(7日、名古屋市で)=竹田津敦史撮影
      男子ショートプログラムの演技を見せる宇野(7日、名古屋市で)=竹田津敦史撮影

     宇野は演技後半のトリプルアクセルで転倒した。

     得点は6.64点(さらに転倒減点として合計点から1.00点引かれる)で、フランス杯の時の9.21点、スケートカナダの時の11.78点を大きく下回った。同じく演技後半にこのジャンプを持ってきたチェンは10.06点を挙げているから、転倒減点を含めば4.42点もの差をつけられたことになる。

     では、どうやって、開いた点差を縮めることができたのか。

     まず、最初に、4回転の「クリーン度」が挙げられる。

     2人はともに2度の4回転を組み込んでいるのだが、4回転ルッツ-3回転トウループと4回転フリップの構成にしているチェンの基礎点合計は31.43点で、宇野(4回転フリップと4回転トウループ-3回転トウループ)の28.36点より3.07点も高い。

     ところが、出来栄え点を見ると、チェンは、前者のジャンプが+0.11点、後者が-0.69点で、合計は-0.58点。これに対して、宇野は前者で1.57点、後者で2.00点と比較的高い評価を受け、3.57点を稼いだ。基礎点に出来栄え点を加えた合計スコアを見ると、チェン30.85点、宇野31.93点で逆転してしまうのだ。

     次に、主に表現力と芸術性を評価するプログラム構成点を見てみる。

     チェンは4項目で9点台に乗せたが、宇野は全5項目が9点台で、いずれもチェンを上回った。9.36点をマークした「スケート技術」と「音楽の解釈」は、今季GPシリーズ(SP)での自己最高得点を超えた。

     このほか、ステップでは出来栄え点で満点評価を得たチェンが6.00点で、5.70点の宇野を0.30点上回ったが、スピンでは、最高難度のレベル4を三つそろえた宇野が、ひとつをレベル3にしてしまったチェンを1.54点上回った。

     ステップ、スピンの得点も今季GPシリーズ(SP)では自己最高で、こうした得点の積み上げも、リードを小差に食い止めた要因と言えよう。

    2017年12月07日 22時34分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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