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    スピードスケート

    【スケート解説】女子パシュート・外ノ池亜希の目…信頼感と安心感、オランダをねじ伏せた、日本の総合力

    • 息のあった滑りを見せる日本の3選手(右から高木美、佐藤、高木菜)
      息のあった滑りを見せる日本の3選手(右から高木美、佐藤、高木菜)

     最初と最後で先頭を引っ張った高木美帆選手の力に驚いた。オランダを相手にアドレナリンが出すぎたのか、あれだけ前半から飛ばしていたのに、最後のラップまで狙い通りの28秒台をキープして、終盤に疲れの見えた相手をねじ伏せた。

     その美帆選手の力を最大限に引き出したのが、1500メートルの複数のメダリストを擁したオランダの「個」の力を負かした日本の「総合力」だった。

     2日前の準々決勝では、スタート直後に高木美帆選手に遅れそうになった選手がいて3人の呼吸が合わずにタイムをロスした。だが、この日の決勝では最初のコーナーを回った200メートルですでに3選手の足並みはピタリと揃っていた。佐藤綾乃選手はラップの上げ下げの変化に対応できる選手。高木菜那選手は体が小さいので、後ろで滑れば風の影響を受けにくく、先頭に出た時の力をためることができる。パシュート(追い抜き)には欠かせないタイプの選手だ。隊列を組んだ3人はまさに絶妙の組み合わせだったと思う。

     人の後ろについて滑るのは難しいものだ。特に慣れていない相手ではなおさらのことで、距離が近すぎればエッジが当たるのではないかという恐怖感があり、離れてしまうと風の影響を受けやすくなる。

     外国では、ふだん一緒に滑っていない選手が五輪のパシュートのために急造チームを作ることも珍しくないが、日本では、小さいころから集団で滑る機会が多く、チームワークが養える。何より、「あうん」の呼吸の高木姉妹を中心に、日本はチームとして長期間にわたってどこの国よりも多い練習量を積み上げてきた。

     今季W杯では世界記録を3度更新し、平昌でも五輪記録を塗り替えたが、目に見える数字だけではない、メンバーだけがわかる信頼感、安心感は絶大なものがあったのだろう。 

    解説者プロフィル

    外ノ池亜希(とのいけ・あき)1979年3月3日、長野県生まれ。18歳で出場した98年長野オリンピックから、ソルトレークシティー、トリノと五輪3大会に出場。ソルトレークシティー大会では女子1000メートルで当時の日本記録となる1分14秒6で7位入賞。
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    2018年02月22日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun

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    OARはロシアからの五輪選手
    日本の獲得メダル 4 5 4
    国別メダル
    1 norノルウェー 14 14 11
    2 gerドイツ 14 10 7
    3 canカナダ 11 8 10
    7 kor韓国 5 8 4
    11 jpn日本 4 5 4

    2/25 17:17

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