<速報> 夏の甲子園、花咲徳栄が初優勝…広陵破る
    文字サイズ

    陸上

    引きこもりから「銀」へ…車いす男子400佐藤

    • 男子400メートル決勝、3位を引き離し銀メダルに輝いた佐藤友祈選手(13日、ブラジル・リオデジャネイロで)=吉岡毅撮影
      男子400メートル決勝、3位を引き離し銀メダルに輝いた佐藤友祈選手(13日、ブラジル・リオデジャネイロで)=吉岡毅撮影

     13日午前(日本時間13日夜)の陸上男子400メートルで、銀メダルを獲得した佐藤友祈ともき選手(27)(WORLD―AC)。

     21歳で脊髄炎を発症し、車いす生活になったが、2012年のロンドン大会で活躍する障害者アスリートの姿に憧れ、陸上に目覚めた。急成長で夢の舞台に駆け上がった期待の星は「自分の走りで、ベストを尽くす」と意気込み、この日、レースに挑んだ。

     決勝では、スタートからライバルのレイモンド・マーティン選手(米国)に水をあけられたが、終盤、持ち前の力強い加速で追い上げて、あと一歩のところまで迫った。

     病に襲われたのは、地元・静岡を離れて上京していた10年秋。足腰から力が抜けて意識を失った。歩けなくなり、左手もマヒ。原因不明の脊髄炎だと診断された。「何か悪いことでもしたというのか」。やるせない思いが込み上げた。障害を受け入れられず、実家に引きこもってテレビやインターネットを見るだけの毎日。体重は1年余りで25キロも増えた。

     転機は4年前のロンドン大会だった。競技用車いすがトラックを高速で駆け抜けるレースをテレビで見て、くぎ付けになった。「乗ってみたい」。知人に競技用車いすを借り、近くの河川敷でトレーニングを始めた。感じたことのない、走る楽しさに、目の前が明るくなったような気がした。

     充実した練習環境を求めて、岡山に引っ越したのは2年前。リオデジャネイロで3大会連続出場となる車いすアスリート、松永仁志選手(43)(WORLD―AC)に師事し、無駄の少ないフォームと、レース中盤からの加速に磨きをかけた。

     人材派遣会社で働きながら、1か月で400キロ近くを走り込んだ。記録はぐんぐんと伸び、昨年初出場した世界選手権の400メートルで金メダルに輝くと、一躍、リオのメダル候補に名乗りを上げた。

     決勝レースを終えた佐藤選手は、「胸の鼓動が高鳴る状態を体で感じることができて、感動した。4年前には、こんな自分は想像できなかった。最高の舞台で走れて、すごくうれしい」と喜びをかみしめた。(リオデジャネイロ・田口直樹、大阪社会部 黒川絵理)

    2016年09月14日 10時11分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    おすすめ
    PR情報

    パラリンピック 日本のメダル獲得数 日本人メダリスト

    • 金:
    • 銀:
    • 銅:

    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP