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    特派員リポート

    スノボ日本選手を直撃したトラブル

    スタートの電動ゲートが開かない!

    • 男子スノーボードクロス準々決勝で、クリス・フォス(左)に敗れた小栗大地(12日)=飯島啓太撮影
      男子スノーボードクロス準々決勝で、クリス・フォス(左)に敗れた小栗大地(12日)=飯島啓太撮影

     平昌パラリンピックのスノーボード競技で12日、スタート地点の電動ゲートが壊れた。2選手が一緒に滑って先にゴールした方が勝ち残る対戦型のレース種目「スノーボードクロス」で用いるゲートだ。各選手の前に立つすねの高さほどのスタート板が、コース側へ倒れて開く。これが片方の選手は開かず、一人だけ滑り出してしまうトラブルが相次いだ。

     直撃を受けたのは、下肢に比較的重い障害を持つ選手が出場するカテゴリーで決勝トーナメントに進んだ日本の小栗大地(三進化学工業)だ。1回戦、対戦相手のブラジル人選手のゲートが開かなかった。小栗だけが猛然と滑り出し、小気味よくスピードに乗る。しかし、コース半ばまで滑ったところで係員に止められ、再レースにすると告げられた。スノーモービルでスタート地点まで運ばれ、仕切り直すことになった。

     もちろん、係員は直ちに電動ゲートの修理に着手。だが、全く同じトラブルが、先に滑った組でも起きており、ゲートは直したばかりだった。結局、運営側は修理を断念した。その後のレースでは、電動ゲートを使わず、2選手の前にゴムバンドを張って、間に立った係員がゴムバンドから手を離した瞬間にレース開始という方法をとった。どこか小学校の運動会みたいにアナログな方法が、国際スポーツ大会で実施された。

     小栗は、一連のトラブルで最も迷惑を被った選手の一人だ。対戦相手よりも半レースほど余計に滑って体力を浪費したうえ、仕切り直しのレースまでに約40分間も待たされた。「スタートをどうするのだろうと思いながら、待っていた。結局、ゴム……」と苦笑い。異例の出来事を乗り越え、仕切り直しのレースで快勝した精神力は、立派の一語に尽きる。しかし、次の準々決勝で、力尽きたように敗退した。

    力尽く?小栗の準々決勝敗退

     敗退後、一連のトラブルの影響を問われた小栗は「正直、ありました」と本音をもらしたものの、多くを語らなかった。

     トラブルは、小栗と彼の出場種目だけでなく、同じコースで実施されたこの日のスノーボード競技全体の進行にも影響した。うららかな春の陽気に包まれたゲレンデでは、時間の経過とともに、どんどん雪解けが進んだ。より障害の軽い男子種目で銅メダルを獲得した成田緑夢(近畿医療専門学校)は「競技の進行が遅れたので、雪面のコンディションが変わった。その点で、影響はあった」と語った。一方、スタート方法の変更については「何も感じていない。全員、一緒の条件だから」とクールに受け止めていた。

     パラリンピックのスノーボードは、前回2014年のソチ大会ではアルペンスキーの一部として初めて実施され、競技として独立したのは今大会からだ。歴史の浅い競技らしいトラブルと言ってしまえばそれまでだが、小栗も成田もパラリンピック初出場だ。もっと円滑な競技運営の下で勝負させてやりたかった――と思うのは、私だけだろうか。

    (メディア局編集部 込山駿)

    2018年03月13日 15時10分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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