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    特派員リポート

    成田緑夢「最高の気分、完璧です」

     平昌冬季パラリンピック第8日の16日、スノーボードの男子バンクドスラローム(下肢障害LL2)で、成田緑夢(ぐりむ)(24)(近畿医療専門学校)が金メダルに輝いた。スノーボードクロスの銅に続き、自身は今大会で2個目のメダルとなる。

     バンクドスラロームはコースを3本滑り、一番速いタイムを争う。成田は1本目が50秒17、2本目が49秒61、3本目が48秒68と、本数を重ねるごとに好成績をたたき出し、頂点に立った。競技終了後、記者らに「最高の気分。完璧です。『よくやった』と自分に言ってやりたい」と喜びを語った。主なやり取りは以下の通り。

    ワクワクしながら滑った

    • 報道陣に金メダルを向ける成田緑夢(16日、韓国で)
      報道陣に金メダルを向ける成田緑夢(16日、韓国で)

    ――今の気持ちを率直に。

    「最高の気分です」

    ――きょうの3本の滑りは、どんなアプローチで臨んだのか。

    「今回の目標だった『挑戦』は、全部やりました。全部の挑戦をして、全部のランでタイムを更新したので、とてもうれしい。1本目から2本目の時に、シューズをボードに付ける位置(セッティング)を変えた。そして3本目で滑るラインを変えた。(挑戦は)この二つです」。

    ――セッティングは、どう変えたのか。

    「3センチくらい、後ろの方に変えました。狙いを車でたとえると、『小回りの利く車』から『エンジンがブォーとパワフルな車』に乗り換えた感じです。(最初は)雪が硬いからターンしきれない可能性があると思い、小回りの利くセッティングにしました。1回目で意外とターンできる状態だと分かり、ギアを上げて滑ったのです。その分、(転倒などの)リスクはあるんですけど」

    ――(2つ目の挑戦である)3本目で滑るラインを変えた、というのは。

    「第5バンク(五つ目の傾斜のあるカーブ)で変えました。左ターンで、ぼくにとっては、あそこが一番、難しかったんです。上から下に『バン』と落とすというか、縦に切りにいくラインにしました。成功する保証はなかったし、すごくリスキーだったんですけれども、ワクワクしながら、レースを滑れました」

    目標が「挑戦」だった

    • 熱戦を制し、笑顔で手を振る成田(16日、韓国で)
      熱戦を制し、笑顔で手を振る成田(16日、韓国で)

    ――2本目を終わって、50秒を切るタイムを出していたのは、あなた(成田)だけ。3本目は、どんな戦いになると予想していたのか。

    「バンクドスラロームのレースは普通、1本目の後にどんどんタイムが悪くなります。けれども今回は、(前に行われた別の種目を見ていたら)タイムが上がっていくという状況でした。だから『3本目で巻き返される可能性があるな。3本目で失敗したら、ぼくは表彰台に乗れなくなるぞ』と理解していました。それだけ接戦で、面白いレースだったということは間違いない」

    ――ぜひとも金メダルを取りたいから、3本目は挑戦したのか。

    「優勝にフォーカスを置くのではなくて、目標が『挑戦』だった。(守るより)挑戦の方がワクワクする。別に16位であろうが、27位であろうが、アスリートとして、やることは変わりません」

    ――激しい戦いだった。ワクワク、ドキドキを見せられたのではないか。

    「(各選手のタイムの差の)『僅差(きんさ)』が半端じゃなかった。LL2(比較的軽度な下肢障害)の種目はみんなうまく、誰が勝ってもおかしくない。ちょっとしたことで、コンマ何秒か変わる。その世界で優勝できたことが、最高にうれしいです」

    ――自分の評価は。

    「完璧ですね。アスリート・成田緑夢に『よくやった』と、自分で言ってやりたいです。大会が始まる前に、ぼくは『結果が自分の実力』と言っていました。(スノーボードクロスの)銅メダルと金メダルを取れたので、それがぼくの現段階ということになります。『ここでの実力は金メダルだったのかな』と思えたので、うれしいです」

    【人物・プロフィル】成田緑夢

    2018年03月16日 21時22分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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