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    固体第3の状態「準結晶」に新パターン

    近大グループ発見

     固体の第3の状態と呼ばれる「準結晶」の構造を持つ物資で、原子や分子の並び方に新しいパターンが存在することを発見したと、近畿大の堂寺知成ともなり教授(準結晶物理学)らのグループが発表した。新しい材料の開発につながることが期待出来るという。

    • 準結晶の新しいパターンの模型(大阪市内で)
      準結晶の新しいパターンの模型(大阪市内で)

     物質には、気体、液体、固体の三つの状態がある。このうち、固体の構造は、分子や原子が規則正しく並ぶ「結晶」、乱雑で不規則な「非晶質」、両者の中間にあたる「準結晶」の三つがある。

     結晶は金属やダイヤモンドにみられ、非晶質はガラスなどに多い。準結晶の構造は、1980年代にイスラエルの科学者がアルミニウムとマンガンの合金で初めて発見した。2011年にノーベル化学賞を受賞している。

     準結晶は、一見すると分子や原子がバラバラに並んでいるように見えるが、いくつかのパターンの規則性があることが知られてきた。

     堂寺教授らはコンピューターを使った計算で、準結晶の規則性の新しいパターンを発見した。大小2種類の正三角形と長方形が繰り返すというパターンだ。大小の正三角形の一辺の比率は1対3・303となっていた。

     堂寺教授は「新しい性質を持った合金などの開発につながるかもしれない」と話す。成果は国際科学誌ネイチャー・マテリアルズで発表された。

     準結晶に詳しい蔡安邦・東北大教授(材料科学)の話「今後、新しい比率を持った準結晶の材料が実際に見つかる可能性も十分あり、意義深い成果だ」

    2017年11月10日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    大阪本社社会部から
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