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    1型糖尿病患者ら国提訴へ…障害年金打ち切られ

     子供の頃に発症することが多い1型糖尿病の患者8人が、長年支給されていた障害年金を国が打ち切ったのは裁量権の乱用だとして、支給の再開を求める集団訴訟を、近く大阪地裁に起こすことがわかった。

     1型糖尿病は生活習慣病の「2型」と異なり、自己免疫の異常が主な原因とされる。訴えでは、8人は大阪、奈良両府県の26~48歳の男女で、幼少期に発症。成人後、障害年金を申請し、病状などに応じて1~3級に分類される支給基準の2級に当たると認定された。

     8人は日本年金機構に定期的に診断書を提出するなどして2~16年間受給を継続。ところが、昨年7月の更新手続きに対し、機構は同12月、「3級の状態に該当したため、支給を停止した」と通知してきたという。

     3級の支給対象は厚生年金の加入者。8人は対象外で受給できず、障害年金は打ち切られた。近畿の1型糖尿病の患者団体によると、過去にも支給停止例はあったが、昨年は8人を含む34人が同時期に打ち切り通知を受けたという。

     弁護団長の川下清弁護士は「障害年金の支給を抑えるため、不当に基準を厳格化し、一斉に処分したのではないか。2級ではない理由を明確にしないままの処分は違法だ」と話す。一方、厚生労働省は「基準に則して適正に認定している」と説明している。

    2017年11月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    
    大阪本社社会部から
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