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ボランティア

「世界陸上に大感謝です」

空港内の輸送補助 中野岸子さん
帰国の途に着く選手たちを送り出す中野岸子さん(前列左から3人目)ら(関西国際空港で)

 大会最終日を迎え、長居で熱戦を繰り広げた選手らが、帰国の途に着き始めている。「気持ちよく送り出し、大阪の記憶を最後まで良いものにしてもらいたい」と話す中野岸子さん(60)は、関西国際空港で、バスの降車場から各航空会社の受付カウンターまで、日程を終えた選手や大会関係者らを誘導する。

 金メダルを獲得した劉翔(男子110メートル障害)、イシンバエワ(女子棒高跳び)、チホン(男子ハンマー投げ)らを、「メダル獲得、おめでとうございます」などと英語で語りかけながら見送った。テレビで観戦していた世界的なアスリートと接することができ、この上ない喜びを感じている。

 多くの選手と触れ合い、大会4日目の28日、久しぶりに競技場に足を運んでみた。自身も中学、高校と走り高跳びに取り組んでいたが、目の前で競技を見たのは約30年ぶり。「レベルが高すぎて青春時代を思い出すことはなかったが、選手の肉体のすごさに感動した。本当に良いものが見られた」と満足げな様子を見せる。

 今年7月に勤めていたIT関連企業を定年退職し、初めてのボランティアに携わっている。幅広い年代の仲間と交流することで刺激を受け、これからの“第2の人生”を過ごすための良いスタートが切れたという。「業務が楽しくて仕方ない。落ち着くのはまだまだ早いので、今後もさまざまなことに挑戦します」と意気込む。

 大会では真剣に競技に臨んでいた選手が、ここでは柔和な表情に。去り際に「開催地が大阪でよかった」と話したり、「おおきに」と声をかけてくれたりする選手もいた。

 「大阪大会が選手たちの一生の思い出になってくれれば。私もボランティアとして参加できてよかった。世界陸上に大感謝です」

 (東京メディア戦略局IT事業部 石井重聡)

2007年9月2日  読売新聞)
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