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定住示す?弥生期の貯蔵庫と米が出土…高知

有力者の住宅とみられる竪穴建物跡。左奥の山裾で稲作が行われていたと考えられている(高知県いの町のバーガ森北斜面遺跡で)

 高知県いの町の丘陵地に広がる弥生時代中〜後期の「バーガ森北斜面遺跡」で、新たに貯蔵庫とみられる遺構と大量の炭化米が出土したと、県埋蔵文化財センターが発表した。近くでは、有力者の住宅とみられる最大規模の竪穴建物跡も発見。遺跡は軍事拠点の山城と推測されていたが、人々がこの地に定住していた可能性がさらに濃厚となった。

 同遺跡は仁淀川支流の宇治川の左岸に位置し、標高30〜85メートルに13万5000平方メートルの広さを誇る。1957年から断続的に調査が行われ、今回は高知西バイパスの建設工事に伴い、昨年8月から、西側の岩神地区約2400平方メートル(標高30〜35メートル)で発掘作業が行われた。

 センターによると、貯蔵庫は長さ1・8メートル、幅1・2メートル。地面を掘った周囲に柱穴があり、倉庫のような姿だったらしい。炭化米=写真=はジャポニカ種の短粒米。約500グラムあり、これほどまとまって出土するのは珍しい。弥生土器のつぼにはドングリが入っていて、食糧倉庫の役割を果たしていたと考えられるという。

 竪穴建物跡はその北東約5メートルで出土。直径約8メートルで、これまでに約20基見つかっている同様の遺構の中で最も大きく、中心に直径約1・5メートルの炉跡があった。

 付近には大きい川が流れていた跡があり、稲穂を刈るための石包丁が多数見つかっている。センターは、山裾の平野部で稲作をしていたと推測。倉庫や建物跡などと合わせ、人々が長期間、稲作をしながら生活していたとみている。

 センターの吉成承三・調査第2班長は「これまでと違って武器の出土は少なかった。建物跡の基礎部分はしっかりしており、増設したらしい箇所もあり、50年以上は暮らし続けたのではないか。炭化米のDNAを調べ、どこから伝わったかも解明したい」と話す。(田水綾)

2012年1月26日  読売新聞)


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