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(21)Perfume成功の裏に過酷なアイドル事情


イラストレーション・いわしまちあき

 芸能界はアイドル戦国時代といわれます。「AKB48」の成功に続けとばかりに「ももいろクローバーZ」「ぱすぽ☆」「9nine」「スマイレージ」など、テーマやウリの違ったグループがしのぎを削っている状態です。

 かつて1990年代後半から2000年代初頭までは、「モーニング娘。」が人気を博していました。しかし、その後5〜6年は女子アイドルグループの人気は下火でした。AKBより少し前、2007年にブレイクし、“アイドルグループ冬の時代”に終止符を打ったのが、「Perfume(パフューム)」(西脇綾香=あ〜ちゃん、樫野有香=かしゆか、大本彩乃=のっち)だったのです。

苦労人、Perfume!?

 2000年、アクターズスクール広島(ASH)に通っていた3人で「ぱふゅ〜む」として結成。当初は西脇と樫野、もう一人は大本とは別の女性で、翌年交代したといわれます。インディーズレーベルよりCDデビューし、地元広島のイベントに出演していました。その後、2003年に上京してASHの提携先の大手芸能プロダクション、アミューズに所属します。

 そこで3人が参加したのがアミューズの「BEE−HIVE」プロジェクトでした。いくつかの女子ユニットが寮で共同生活を送り、学校に通いながらアイドル活動を行うというユニークなものでした。寮の一室にはウェブカメラが設置され、メンバーが時折姿を見せていたようで、その初々しい映像がファンによってYouTube(ユーチューブ)にアップされています。当時は厳しいレッスンとともに、東京の秋葉原や亀戸で地道にミニライブやインストアイベントをこなす日々を送っていました。

 Perfumeといえば、下積みの長い苦労人というイメージで、それが人気要素の一つになっています。広島時代は「ギャラリーは親含めて3、4人」の場所でも歌っていたといいますし、東京に来てからも、「いつ広島に帰されるか」とビクビクしながら活動していたといいます。3人とも大学に進学したのも、芽が出なかった場合のことを考えてのことだったそうです。

 しかし、2007年に発表した「ポリリズム」とともに、公共広告機構のCMに抜擢(ばってき)されたことでブレイクを果たします。その後の活躍はご存じの通り。気鋭のサウンドメーカー中田ヤスタカの楽曲に合わせ、独特のダンスを披露するスタイルと、広島弁のトークには熱心なファンが多く、最新アルバムも30万枚を超えるセールスを記録しています。

 2009年に「フライデー」で大本と樫野の熱愛が2週連続でスクープされ、ファンに動揺が走りましたが、そのパフォーマンスはブレることなく、今では無事乗り越えたといえるでしょう。

 リーダー的存在の西脇は、2010年の東京ドームでのライブで、こう語ったそうです。「今までしてきたどんな仕事も、経験も、つらいと思ったことは一度もないし、無駄なことは一つもなかったと思っているんです」

 Perfumeの成功によりアイドルグループ戦国時代に入ったといっても過言ではないでしょう。しかし、「BEE−HIVE」プロジェクトには20人近くの女の子が参加していましたが、大きくブレイクできたのはPerfumeだけ。厳しいレッスンと下積みの生活を送っても報われなかった子たちが、それだけいたということです。平成アイドル道は厳しいのひと言です。

2012年2月17日  読売新聞)
プロフィール
坂場留六  (さかば・とめろく)
元週刊誌記者のライター。芸能、事件、スポーツまで幅広い取材、執筆をこなし、取材歴は10年以上。芸能人の友人も複数。目下の趣味はジム通い。インストラクターから酒を控えよと忠告されているのが悩ましい。


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(2012年5月22日)[全文へ]

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