銀座の街を音楽で元気に「ジャズひな祭り」
桃の節句にちなんで、東京・銀座では、3月4日、日曜の昼下がり、恒例の「ジャズひな祭り」が開催される。今年で7回目を数える小さなジャズフェスティバルだ。
中心になっているのは、銀座の地を愛し、銀座のジャズクラブなどで活動を続ける、女性がリーダーのジャズバンド12グループ。40人ほどのアーティストが集まり、ワンステージ40分、24のプログラムを、銀座の8会場を巡って演奏する。
1会場の定員は25名から60名。アットホームな雰囲気のライブハウスや本格的なカクテルが楽しめるおしゃれなバーなど、参加者も会場をクルージングしながらこの日一日ジャズ三昧で盛り上がれるのだ。
「最初は男性主導でイベントづくりをしていましたが、今は姫たちにおはやしがついてくるといったなごやかな催しになりました」と、主催者でジャズピアニストの深澤芳美さんはいう。
3月11日の大震災からまもなく1年が経つ。チャリティーライブで義捐金を集めるなど、ジャズ界でも活発な活動が広がった。
「でも、あの日以来、やはり銀座は元気がないんです。アーティストもお客さまも皆、銀座が好きで、大人の街、銀座だからジャズを演奏したい、聴きたいという人も多いのに、演奏の場が少しずつ縮小されているのが現状。だからこそ、今回のテーマは『銀座より愛をこめて』として、銀座の街をジャズで元気にしようと呼びかけることにしました」と、深澤さん。
“元気の素”のヴォーカリスト、細川綾子さん
今回特に、“元気の素”を注入してくれるのが、アメリカ西海岸のサンノゼ在住のベテラン・ヴォーカリスト、細川綾子さんだ。
深澤さんとの出会いは、10年ほど前にさかのぼる。細川さんが「日本の歌い手はなんか小さくまとまっているけれど、もっと自由に元気にやってほしいなあ。私、伝えたいことがいろいろあるのよね」と漏らしていたことを思い出し、特別にトークライブを企画したのである。
細川さんは、エラ・フィッツジェラルドに憧れてジャズの道に進もうと決心、14歳で浜口庫之助氏に師事した。米軍キャンプなどで歌い始め、1956年にコロムビア・レコードから歌手デビュー。
米国人と結婚して61年に渡米し、サンフランシスコを中心にさまざまなステージに立ってきた。渡米は、幼いころからの夢でもあったという。
60年代後半、“ジャズピアノの父”ともいわれるアール・ハインズにスカウトされて、グループ専属の歌手として活躍、花開いた。憧れのエラ・フィッツジェラルドも細川さんの舞台を聴きに来てくれた。
「でも、順風満帆な時ばかりではなかったのよね」と、細川さんはいう。























