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(17)逃げ方 その1〜取り方がうまくなれば逃げ方もうまくなる

 囲碁は自分の陣地を広げて、相手よりたくさん作った方が勝ちになるゲームです。自分の陣地を「()」と言って、碁盤の上の19×19路の線の交差点の一つ一つを、何目の地と数えます。

 この自分の地を互いに増やし合うのと同時に、相手の地を減らしていきます。自分の地を10目増やすのと、相手の地を10目減らすのは同じ価値があるからです。そこで、さまざまな争いが起こり、複雑なゲーム性が生まれるのです。少しずつ、ゲームのコツを覚えていきましょう。

 取るのと同じ価値があるのが、逃げることです。取るのが大きい手であれば、取られないことも同じ大きさがあるのがふつうです。また、取り方がうまくなれば、逃げ方もうまくなる理屈です。逃げ方にも単純な方法と、ちょっとしたコツを要するものがありますから、少しずつ勉強していきましょう。

ツグ

1図
1図

 1図、白△四子は逃げられるでしょうか。周囲を黒に囲われていて、残るポイントは×印の一カ所です。そこを黒に占められては、白△四子が取られてしまいます。


2図
2図

 2図、黒1と打たれれば、白△四子を抜かれますから、その前に、


3図
3図

 3図、白1と下の白石と連絡する必要があります。


4図
4図

【応用】

 形が少し変わると、意味も違ってきます。4図は、下の方の×印にあった白石がない場合です。


5図
5図

 これでも、5図の黒1と打てば白四子は取れます。ですが、×印に白石がありませんから、


6図

 6図、白1と逃げられても、黒2と打てば白石が取れるのです。ですから、41図は黒から何も打たなくても白石を取れていたわけです。この違いを理解することは、飛躍的に囲碁の本質に近づくことになるでしょう。


7図
7図

 では、7図はどうでしょう。今度は、前図では×印にあった白石が消えました。


8図
8図

 8図、黒から打てば、黒1で白三子を取ることができます。


9図
     

 9図、白から打てば、白1で連絡です。黒2と打っても、白3とツガれれば、白が連絡しています。


10図
     

 10図、白1に黒2の方から打っても、この黒石はすでに上と左右の三方を囲われていますから、白3と打たれれば取られです。白は黒一子を取って連絡しているのです。


2012年2月22日  読売新聞)
プロフィール
監修:大澤奈留美 四段
「私と一緒に囲碁を勉強しましょう。ゆっくりあせらず、覚えると楽しいですよ!」
 昭和51年5月22日生 埼玉県出身。 菊池康郎氏(緑星囲碁学園)に師事。
 平成10年入段、11年二段、15年三段、21年四段。女流タイトル獲得三回。ますます活躍している棋士の一人。日本棋院東京本院所属。
大澤奈留美 四段


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(2012年5月22日)[全文へ]

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