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リニア奈良駅 地上化を検討

山梨リニア実験線で走行試験を繰り返す超電導リニア(2010年5月撮影)

 JR東海は、奈良県内に建設するリニア中央新幹線(東京―大阪)の「中間駅」について、これまで前提としていた地下駅を、建設費が大幅に安い地上駅に変えることを検討する。

 駅の建設費をJR東海が全額負担することになり、建設費の圧縮が必要になったためだ。だが、埋蔵文化財が発見されて工事に支障が出る恐れもある。

 リニアは東京、名古屋、大阪が「ターミナル駅」となり、それ以外の中間駅を神奈川、山梨、長野、岐阜、三重、奈良の6県に設置する。中間駅のうち、都市部に近い神奈川、奈良は地下駅、残りの4駅は地上駅を予定していた。

 JR東海は当初、駅ができれば自治体には固定資産税収が増え、地域活性化などの「新駅効果」も見込めるとして、地元自治体に建設費の負担を求めていた。

 しかし、自治体側が反発。交渉が長期化すれば2027年に東京―名古屋間、45年に大阪までの全線開業という計画に遅れが生じる恐れも出てきた。「議会や市町村を巻き込んで複雑な議論をする手間と時間的ロスを排除する」(山田佳臣(よしおみ)社長)ため、中間駅の建設費を全額負担することを決めた。

 中間駅の建設には総額約5900億円かかる。JR東海は奈良駅について、約2200億円必要とされる地下駅から、約350億円で済む地上駅に変更して建設費の圧縮を目指す。

 ただ、奈良の地上駅化には特有のリスクもある。奈良県には埋蔵文化財が多い。地下数十メートルに作る地下駅に比べ、地上駅の工事で遺跡が見つかる可能性が高い。京都府と奈良、和歌山県を結ぶ「京奈和(けいなわ)自動車道」は、約40年前に始まった奈良県域分(長さ約50キロ)の発掘調査が今も続いている。

 高速で運転するリニアのルートは直線に近い。建設途中で遺跡が見つかっても、迂回(うかい)ルートを採りにくい。計画通りに進めるためには、事前の十分な遺跡調査が必要といえる。(高橋健太郎)

2012年1月29日  読売新聞)


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(2012年5月22日)[全文へ]

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