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読売写真クラブ    
2011全日本読売写真クラブ展優秀作品(受賞者敬称略)

 全国の写真愛好家でつくる読売写真クラブ(YPC、38クラブ、会員約6000人)の合同展、「2011全日本読売写真クラブ展」の審査がこのほど読売新聞東京本社で行われた。2000点を超える応募全作品を写真家・立木義浩さんが審査、上位優秀作品7点と審査委員奨励賞5点を含む入賞162点が決まった。最優秀賞には関町光子さん(小山)、審査委員特別賞に秋山真人さん(愛媛)が選ばれた。(敬称略、カッコ内は所属クラブ)

総評 立木 義浩氏 新たな分野に挑む
立木義浩氏

 今回の応募作品は、自分の得意分野の枠を越えたものに挑戦する形跡が見受けられ、物を見る目差(まなざ)しの幅が広がっています。
 今では過去の入賞作品をネットで検索し、熱心に傾向と対策を立てた作品だって現れる。しかし、一番大事なのは、目の前にあるものに琴線が触れてシャッターを押し、何をどう写すかにある。カメラを構えた時に、「これどこかで見たよな」と、有名無名の心に響いた写真が脳裏をよぎり、たじろぐことがある。四苦八苦して、そこを乗り越えなければ自分自身の写真が見えてこない。今回の作品にそういった兆しが見られたのは、嬉(うれ)しい限りです。継続して下さい。
 3月11日に発生した東日本大震災。以後、日本で生きている人のものの考え方に、この災害は相当深い影響を与えている。写真を見る、撮る側にもそれが脳裏にあって、写真をやっているそれぞれの地域の、それぞれの『私』が、『私たち』と思える事に参加したいと願っているように見えます。絶望的なぎりぎりの状況のなかにあっても、日常の生活を丁寧に過ごすことで、暗闇の中の光を見出(みいだ)す事になるでしょう。生活の尊重が一番写真にも表れてくる。この時代の空気をとらえ、人々の喜びや悲しみが伝わってくる写真に出会いたいものです。記念写真を含む写真の力を、改めて見直して下さい。

作品評

最優秀賞 「あんずと共に生きる」 関町光子(小山)
 画面からあふれ出る「幸せ感」が秀逸。コミュニケーションが上手で、モデルさんの心の中にすっと入っていくすべをご存じなのでしょう。明るくて、本人の資質のようなものが反射しています。

審査委員特別賞 「新居浜たいこ祭」 秋山真人(愛媛YPC)
 写り込んだ情報を読み解いていく楽しみを味わえる、デジタルならではの作品です。焦点を絞って見ていくと一人一人の表情が面白く、人間蒐集(しゅうしゅう)になりました。

優秀賞 「光跡」 鈴木米男(千葉)
 あらぬ場所に残った光跡だけで、ありふれた景色は一変します。写真にとって時間帯は非常に重要。日没後のうすあかり(トワイライト)は、利用価値大です。

優秀賞 「滴」 森山定好(神奈川)
 こういう瞬間というのは肉眼では見られない世界です。クローズアップならではの新鮮な驚きがある。自然の小さな大サーカスを見るようで、楽しさと美しさに溢(あふ)れています。

優秀賞 「暗示」 伊藤国男(千葉)
 夕方の赤い光と空のドラマチックな感じが、何かを予感させる。肉眼で見た時のありふれた景色も、デジタルを通してプリントすることで劇的に変貌する好例です。

優秀賞 「ア!危ない」 佐藤末廣(佐賀)
 最新ビルのガラス張りでもゆがみは出るものです。それを見つけて収めたときの自慢顔がタイトルになって表れています。何かを揶揄(やゆ)する時にこういう映りこみは面白いものです。

優秀賞 「楽しいよ」 塩見芳隆(京都) 
 よく宙に浮いて見える瞬間が撮れました。少女の初めての体験が、足の緊張に表れていますが、開いた手と表情は楽しみに夢中です。大冒険真っ最中。

審査委員奨励賞 「復興助っ人」 佐藤和夫(宮城)
 がれきの中の無垢(むく)で純粋な姿に心が痛みます。エールを送っているつもりの我々が、しっかりしなくてはいけないと思わせてくれる貴重な写真です。ガンバレ東北。

 
全日本読売写真クラブ展

 【東京】8月5日(金)〜11日(木)午前10時〜午後7時(最終日は午後4時まで)、富士フイルムフォトサロン(東京都港区赤坂9の7の3フジフイルムスクエア、(電)03・6271・3351)

 【大阪】9月2日(金)〜8日(木)午前10時〜午後7時(最終日は午後2時まで)、富士フイルムフォトサロン(大阪市中央区備後町3の5の11富士フイルム大阪ビル(電)06・6205・8000)

 【福岡】9月30日(金)〜10月6日(木)午前10時〜午後6時30分(土曜日は午後4時30分まで、最終日は午後2時まで、日祝休館)、富士フイルムフォトサロン(福岡市博多区住吉3の1の1富士フイルムビル(電)092・510・4803)

〈主催〉読売写真クラブ、読売新聞社
〈後援〉富士フイルム、キヤノンマーケティングジャパン、読売旅行

YPC会員募集中

 読売写真クラブは、作品審査会、写真教室、撮影旅行、写真展などを行っています。お問い合わせは、YPC東日本事務局((電)03・5159・5952)YPC西日本事務局((電)06・6366・1656)YPC九州・山口事務局((電)092・715・5267)のいずれかへ。ホームページはhttp://www.yomiuri.co.jp/photogp/

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