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    最期まで一緒だよ

     飼い犬へのワクチン接種の増加、定期的な健康診断などにより、愛犬の高齢化が進み、飼い主が寝たきりや認知症を患う老犬の介護に直面している。

    • 足立さん(右)宅を訪れ、ゼーゼーと苦しそうに呼吸する小次郎(12)に酸素吸入用のマスクをあてがう杉原さん。「がんばったね。苦しかったね」と声をかけ頭をなでると、高齢のため目が見えない小次郎が杉原さんを見つめた(大阪市港区で)
      足立さん(右)宅を訪れ、ゼーゼーと苦しそうに呼吸する小次郎(12)に酸素吸入用のマスクをあてがう杉原さん。「がんばったね。苦しかったね」と声をかけ頭をなでると、高齢のため目が見えない小次郎が杉原さんを見つめた(大阪市港区で)

     ペットフード協会(東京都千代田区)の昨年の調査では、全国で飼育される犬は約1000万匹。うち半数が老化現象の始まる高齢期(7歳以上)で、平均寿命は人間の70歳に相当する14歳に達する。

     「犬も高齢になると体調を崩しやすく、目が離せない」と話すのは、高齢ペットの訪問介護を行う「ペットケアステーション大阪」(堺市)の杉原真理さん(43)。飼い主に代わり、排せつや食事の世話をする。食べない犬には注射器で流動食を与える。

     杉原さんが担当するミニチュアダックスフント、小次郎(12)は3月末、口から泡を吹いて倒れ、気管支拡張症と診断された。今は、1日のほとんどを、酸素を充満させたケースの中で過ごす。飼い主の足立朋子さん(49)は「いつ最期の日が来てしまうのか不安でいっぱい。できることをすべてしてあげたい」。

     老犬介護に関する情報が少なく、悩む飼い主が多い。「飼い主の不安や苦労を減らすことで、愛犬と最後まで楽しく過ごさせてあげたい」と杉原さんは語る。

     写真と文 若杉和希(3月21日から4月21日に撮影)

    • パル(11)は病気で排せつのコントロールができず、おしめをして過ごす。「介護は大変な面もあるけど、小さい頃に戻っていくようでかわいくて仕方ない」と飼い主の木村麻里さん(46)は話す(堺市東区で)
      パル(11)は病気で排せつのコントロールができず、おしめをして過ごす。「介護は大変な面もあるけど、小さい頃に戻っていくようでかわいくて仕方ない」と飼い主の木村麻里さん(46)は話す(堺市東区で)

    • 杉原さん(右)と飼い主の竹下景子さん(48)が専用のカートに乗せ散歩させる寝たきりのマロン(14)。懸命に頭を持ち上げて景色を楽しんでいるようだった(堺市堺区で)
      杉原さん(右)と飼い主の竹下景子さん(48)が専用のカートに乗せ散歩させる寝たきりのマロン(14)。懸命に頭を持ち上げて景色を楽しんでいるようだった(堺市堺区で)

    • 正しい知識を広げたいと、講習会で老犬介護の技術を教える杉原さん(中央)(大阪市西区で)
      正しい知識を広げたいと、講習会で老犬介護の技術を教える杉原さん(中央)(大阪市西区で)

    • 兵庫県芦屋市のペットの介護用品専門店「芦屋バティーズ」には、車いすやおしめ、マットなど30種類以上の商品が並ぶ
      兵庫県芦屋市のペットの介護用品専門店「芦屋バティーズ」には、車いすやおしめ、マットなど30種類以上の商品が並ぶ

    2014年04月28日 14時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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