臓器移植法改正案、477衆院議員の投票行動は
◆衆院議員の投票行動、表の見方◆ 議員の並び順は会派勢力順で、同一会派内は五十音順。賛否は「○」=賛成、「×」=反対、「△」=棄権・欠席。会派は「自」=自民党、「民」=民主党・無所属クラブ、「公」=公明党、「共」=共産党、「社」=社民党・市民連合、「国」=国民新党・大地・無所属の会、「無」=無所属。議事進行役の河野衆院議長は、慣例により投票を行わなかった。(敬称略)
18日の衆院本会議で行われた臓器移植法改正案の採決では、「個人の死生観や倫理観にかかわる問題」とされ、共産党以外の各会派の議員が自らの判断で1票を投じた。 本会議では4案の採決が予定されたが、脳死を「人の死」とすることを前提に、現行では禁止されている15歳未満からの臓器提供を可能とするA案が最初に可決されたため、残りの3案は採決が見送られた。今回の採決では、すべての議員が自らの判断を投票行動で明確にできたわけではない。 ◆自民67%「A案」賛成◆ 自民党は、賛成202人、反対77人、棄権・欠席24人。賛成者は所属議員の67%に上り、A案の可決を大きく後押しした。 同党の5人の首相経験者のうち、福田康夫、小泉純一郎、森喜朗、海部俊樹各氏は賛成したが、安倍晋三氏は棄権した。安倍氏は採決後、「子どもに臓器移植を可能にすることには賛成だが、脳死を一般的な『人の死』とすることには問題があると思った」と述べ、D案支持だったことを明らかにした。 ◆民主・公明は反対多数◆ 民主党・無所属クラブは賛成41人、反対65人、棄権・欠席6人で、反対が多数派だった。小沢、菅両代表代行、岡田幹事長が賛成したのに対し、鳩山代表は反対した。鳩山氏は記者団に、脳死を「人の死」とする立場に疑問を呈し、「D案が良かった」と語った。 公明党も反対の方が多く、賛成12人、反対18人、棄権・欠席1人だった。北側幹事長は賛成したが、太田代表は「B案を考えていた」と反対に回った。 社民党・市民連合は7人全員が反対。「国民新党・大地・無所属の会」では国民新党所属の5人全員が棄権した。社民、国民新両党は、党議拘束は掛けていないとしている。 共産党は、9人全員が本会議に出席した上で棄権した。棄権は党で決定した。穀田恵二国会対策委員長は採決に先立つ記者会見で、「4案はどの案も、その根幹で国民的合意が得られていない問題を抱えている。今後、合意が形成されることもあり得るので反対はせず、『保留』の態度を取ることにした」と説明した。 また、衆院には厚生相・厚生労働相経験者が8人在籍しているが、7人が賛成、1人が反対だった。 ◆首相は反対「D案考えていた」◆ 麻生首相は18日の臓器移植法改正案の採決で、A案に反対票を投じた。 首相は採決後、記者団に「脳死については世の中の意見がきっちり固まっていないのではないかと思っていたので、D案を考えていた」と説明した。ただ、「少なくとも臓器移植を望んでいる方々に、立法府として結論を出したのは良かった」とも語った。 麻生内閣の首相と13人の閣僚の投票行動を見ると、賛成は河村官房長官ら9人、反対は首相や石破農相ら4人。与謝野財務相は同時刻に開かれた参院財政金融委員会に出席するため、棄権した。 (2009年6月18日22時01分 読売新聞)
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