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麻生首相、誤算の連続…でも「間違っていない」

 衆院選で歴史的惨敗を喫した麻生首相が16日、民主党の鳩山代表に政権を明け渡す。

 「選挙の顔」として期待されながら、再三の衆院解散・総選挙の機会を逃し、自民党の長期政権支配に幕を下ろす皮肉な役回りとなった。

 「政局よりも政策を優先した判断は、決して間違っていなかった」。首相は衆院選翌日の8月31日の記者会見で3回、「間違っていない」と自分に言い聞かせるように繰り返した。

 だが、実際の政権運営は、誤算の連続だった。昨年9月の自民党総裁選で圧勝し、早期の衆院解散を模索したが、世界同時不況に見舞われた。経済や外交での実績作りを優先する姿勢を強調したが、解散に踏み切れなかったことで、「口実」と受け止められた。

 首相は、事業規模で130兆円に及ぶ4度の予算編成を行い、景気対策を強化。国際貢献の推進にも力を入れたが、政権浮揚にはつながらなかった。逆に、自らの失言や、政策・人事をめぐる「ぶれ」が政権を揺るがした。特に、公務のあいさつで「未曽有」を「みぞうゆう」と読むなどの漢字の誤読は、国民の目にも首相の威信低下を決定づけた。

 自民党内で「麻生首相では選挙は戦えない」との危機感が募り、「麻生降ろし」の動きが強まる中、ようやく解散に踏み切ったが、自らの指導力不足を陳謝して回る“受け身”の選挙戦を余儀なくされた。

 「これまでの自民党、自公連立政権に対するいろいろな批判が堆積(たいせき)している。それらを引き継いでこの立場にある」。首相は選挙中、自らの境遇を嘆いた。安倍元首相、福田前首相と2代続いた政権投げ出しで失われた自民党の信頼を取り戻す責務は、一時の人気を見込まれて就任した麻生首相には、重すぎた。(五十嵐文)

2009年9月6日10時27分  読売新聞)
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