福島消費者相を罷免、社民の離脱は不可避鳩山首相は28日夜、沖縄県の米軍普天間飛行場移設問題で、同県名護市辺野古への移設を明記した政府の対処方針の閣議決定に反対した社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化相(54)を罷免した。 後任の消費者・少子化相は当面、平野博文官房長官に兼務させる。 首相は記者会見で社民党の別の議員を入閣させ、同党との連立政権を維持する考えを表明したが、社民党内の反発は強く、連立離脱は不可避な情勢となった。 民主、社民、国民新の3党連立で昨年9月に発足した鳩山政権は、夏の参院選を前に危機的な状況を迎えており、首相の進退問題に発展する可能性もある。 福島氏は同夜、首相官邸で開かれた普天間問題に関する基本政策閣僚委員会で、辺野古移設の明記を理由に対処方針に反対し、閣議で署名を拒む考えを表明した。首相はこの後、福島氏と会談して説得したが福島氏は譲らず、臨時閣議を開いて福島氏の罷免を決めた。 首相は福島氏に「連立の中でこれからも協力願いたい」と連立維持を求めたのに対し、福島氏は「党首という立場での罷免であり、連立を維持するのは簡単ではない」と述べ、連立政権にとどまるのは難しいとの考えを伝えた。 福島氏はこの後、党本部で記者会見し、対処方針について「辺野古から始まり、最終的に辺野古に戻ったことは激しく失望している」と語った。連立離脱の是非については、30日に常任幹事会、全国幹事長会議を開いて判断する考えを示した。 社民党内では、参院選での民主党との選挙協力や今国会での重要法案成立のため、連立の維持や協力関係の継続を主張する意見もある。しかし、これまで連立維持を主張してきた阿部知子政審会長も記者団に「罷免は尋常なことではない。連立を維持できない可能性が高い」との見方を示した。 社民党は28日夜、福島氏の罷免について「連立政権のあり方について重大な決定をせざるを得ない」とする抗議声明を発表した。 社民党の閣僚は福島氏1人だけだったが、辻元清美衆院議員が国土交通副大臣を務めており、辻元氏の進退も焦点となる。執行部は、30日の常任幹事会で辻元氏の意向を踏まえて判断する。国民新党代表の亀井金融相は28日夜、首相官邸で記者団に対し、「非常に残念だ。閣議決定を認めない以上、首相としてはやむを得ない」と語った。 鳩山内閣ではほかに、藤井裕久財務相(当時)が1月、健康問題を理由に辞任している。 閣僚が罷免されるのは、2005年8月の郵政解散の際、小泉首相(当時)が衆院解散に反対した島村宜伸農相を罷免して以来で、戦後5人目となる。 (2010年5月29日01時03分 読売新聞)
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