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日韓併合談話、割れる民主…代表選に微妙な影

 政府が日韓併合100年に合わせた菅首相の首相談話を閣議決定したことについて、与野党からは10日、賛否両論の声が上がった。

 民主党内では「党内手続きが不十分だ」との不満も出ており、首相が再選を目指す9月の党代表選にも微妙な影響を及ぼしそうだ。

 首相時代に東アジア共同体構想を進めた鳩山前首相は10日、国会内で記者団に対し、「大変立派な、過去に対する反省と未来志向の談話を発表していただいた。韓国との友好関係を高めていくために非常にいい談話だ。非常にうれしい」と、喜びを交えて評価した。

 枝野幹事長も記者団に、「前向きなメッセージが発せられた」としたうえで、朝鮮王朝ゆかりの図書引き渡しが賠償問題につながるとの懸念に対しても、「賠償は決着がついているという大前提で、その軸はぶれていない。心配には及ばない」と強調した。

 だが、民主党内からは、政府が首相談話決定を党側に伝えたのが8日夜だったため、「党内議論ができなかった。党が軽視された」との不満の声も漏れた。「内閣が代わるたびにこうした談話を出すのであれば、永久に自虐的な国家から脱却できない」(松原仁衆院議員)との指摘も出た。

 首相と距離を置く、同党の小沢一郎前幹事長を支持するグループでは、党内の不満を利用し、若手議員を集め、代表選での「反菅」勢力の結集につなげようと画策する動きもある。

 ◆自民総裁「後ろ向きだ」◆

 一方、野党内でも、首相談話に対する批判と評価の声が交錯した。

 自民党の谷垣総裁は10日、党本部で記者団に対し、「談話が日韓の未来志向の外交関係に妨げとなったのではないかと強く懸念する。(内容が)後ろ向きだ」と批判、秋の臨時国会などで追及する考えを示した。安倍元首相も山口県下関市で記者団に、戦後補償問題の再燃に懸念を表明したうえで「何か善意を示せばいい、というのは大きな間違いだ。愚かな首相、軽率で歴史に無知な官房長官だ」と酷評した。

 自民党では10日夕、緊急の外交部会を開き、内閣官房など政府側担当者から談話発表の経緯などを聴取した。出席した石破政調会長は記者団に、「朝鮮王朝儀軌(ぎき)」の引き渡しに関し、「できるかどうかは協定を必要とし、国会承認にかかることだ」と述べた。

 たちあがれ日本の平沼代表は、首相談話について「政府が自虐的な歴史認識を示し、韓国側に戦後補償に対する過大な期待を抱かせたとすれば、両国の未来にとって望ましくない」と抗議する声明を発表した。

 公明党の山口代表は「(韓国に対する植民地支配について)改めて痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明し、未来志向の日韓関係を構築する決意を示す内容で、率直に評価したい」とのコメントを発表。社民党の福島党首は記者団に「談話が出たことは高く評価したい」と語った。

2010年8月11日11時54分  読売新聞)

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