欧州難民

安住の地求めて

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制作・著作 読売新聞

内戦や紛争などによる政情不安で、シリアやアフガニスタン、イラクなどから欧州に流入する難民や移民が9月に入り急増した。 その数は今年10月までで50万人を超えている。 国境封鎖などで一時的に行き場を失いながらも、希望の国ドイツを目指す彼らの姿を9月の約3週間、ギリシャ・レスボス島からドイツ・ベルリンまで8か国を移動しながら追った(東京写真部・片岡航希) 

地図データ: Google

対岸のトルコからゴムボートで3時間、50人近い難民たちがギリシャ東部のレスボス島に到着した

上陸すると待ちかまえていた大人たちが子どもを運び出した

額を地面にこすりつけて神に感謝する男性がいた。イラク人のアッサン・アルボさん(25)だ

上陸に成功し、弟と抱き合って喜びを分かち合ったシリア人のラティファ・アブドルケリムさん(46)

「子どもの教育のためにはこうするしかなかった」。シリアから妻子と上陸したムスタファ・ハベブさん(47)

トルコ(後方)から上陸したイラク人教師ラグダ・アルハシムさん(48)。ふらつく足を観光客が支える

多くの難民たちが上陸した海岸。ライフジャケットやゴムボートが散乱していた

アテネ行きの船に乗ろうと港は深夜も人であふれかえる。シリア人女性は不安な表情を見せた

アテネからはマケドニア方面へ向かうバスを待つ。アフガニスタンの家族は連日の移動に疲れの色を見せる

アテネから鉄道で5時間半。ギリシャ北部のテッサロニキ駅でアッサン・アルボさんは友人と再会

マケドニア国境を目指すアッサン・アルボさんと妻のラニアさん(右)。結婚後1か月半で母国を離れた

ハンガリーの対セルビア国境では警察が難民を入れまいとフェンス沿いを警戒する

有刺鉄線が張り巡らされたセルビア・ハンガリー国境近く。越境できない難民たちはフェンス沿いに移動する

封鎖されたセルビア・ハンガリー国境の前で、警察官に向かって「ゲートを開けろ」と難民たちが抗議する

「なぜ封鎖する!ハンガリーは通過するだけだ!」

封鎖されたセルビア・ハンガリー国境ゲート前の路上で難民たちは夜を過ごした(セルビア・ホルゴス)

シリアを出て半月間はだしで移動を続けるアフマッド・ラマザンさん(15)。足は泥だらけに汚れていた

この日、難民たちに催涙ガスがまかれた

セルビア・ハンガリー国境ゲートのハンガリー警察

催涙ガス攻撃などで頭部にケガを負った男性は憤りを隠せなかった

ゲート前で路上生活する難民たち。設置されたコンセントでスマートフォンを充電する

着られそうな衣服を探すシリアのダラル・サロームさん(20)。2人の子どもとこの後クロアチアを目指す

セルビアとクロアチアの国境ゲートでバスに乗り込む

ガソリンスタンドを間借りして生活する難民たち(クロアチア北部ベリマナスティル)

ハンガリー行きのバスに乗ろうとする難民たち。東欧諸国間では難民らを押し付け合う状況が続いた

「早く乗せて」

バスを前に警察官に向かって叫ぶ女性(クロアチア・バラニスコ)

バス車内で不安な夜を過ごす女性

スロベニア国境を目前に足止めを食らう難民たち(クロアチア・ハルミッツァ)

気温15度

寒空の下、クロアチア・トバルニク駅の線路上で野宿する

たき火をして暖をとる姿も

ハンガリー南部・ザカニまでたどり着いた。オーストリア方面へ向かう列車に乗り込む

足の弱った老人を支え、ハンガリー国境を目指すシリア人一家

早朝のクロアチア・トバルニク駅。首都のザグレブ行き列車に乗車し発車を待つ

笑顔が見えた

ハンガリー軍がものものしい警備態勢を敷く中で国境ゲートを越える難民(クロアチア・バラニスコで)

オーストリア国境を越えた。シリア人のリーナ・ハラビーさん(18)は満面の笑みを見せた

念願のドイツに入った難民はドイツ語を教わり、日増しに上達していく(ベルリン)

レイラさんは「ドイツ語をマスターして美容関係の仕事に就きたい」と講師の教えに耳を傾ける

ベルリン市内の難民収容施設で暮らしはじめたシリアのシードラちゃん(9)。母との会話に笑みがこぼれた

施設内で催されたイベントでもらった風船を部屋に持ち帰ったシリアの子どもたち。室内に笑い声がはじけた

「私は母国を愛している。でもこうするしかなかった」。 多くの難民たちは口をそろえてそう語った

【取材・撮影】片岡航希 【制作】沢野未来(東京本社メディア局企画開発部)
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