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    軽~中等度の認知症、音楽体操が有効…三重大

     軽度から中等度の認知症患者が音楽に合わせて体操をすれば、認知症の症状を悪化させず、日常生活の動作レベルを維持できるとする研究結果を、三重大大学院医学系研究科(津市)の研究チームが発表した。

     研究に携わった佐藤正之准教授は「今後は重度の認知症患者にも同様の効果があるか、研究を進めたい」と話している。

     研究チームは三重県御浜、紀宝町で半年間、軽度~中等度の認知症患者85人(平均年齢87・2歳)を対象に比較調査を実施。このうち43人には週1回40分間、音楽に合わせて足や腕を上げ下げする体操などを続けてもらった。音楽はヤマハ音楽振興会(東京)がポップス調の独自曲を提供した。

     別の42人には同じ頻度で、計算ドリルや間違い探しなどの脳トレをしてもらった。

     この結果、音楽体操をした人は一人で身支度を整えるなどの日常生活の動作レベルを維持できたが、脳トレの人は低下した。研究チームは「認知症の症状は進行するので、日常動作レベルを維持できた効果は大きい」としている。

     研究成果は米医学専門誌(電子版)に掲載された。佐藤准教授は「音楽体操の研究は健常者を対象に始め、今回、軽度~中等度の認知症患者を対象とした。次は重度患者にも効果があるか研究を進めたい」と話す。

     島根大の山口修平教授(神経内科)は「音楽体操で動作レベルを維持できるとは興味深い。今後の研究に期待したい」と話している。(小田玲美)

    2017年04月19日 20時06分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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