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    漂着後2年、砂に埋めたクジラを掘り出し標本に

    • 掘り出されたマッコウクジラの骨(13日、阿南市で)
      掘り出されたマッコウクジラの骨(13日、阿南市で)

     徳島県阿南市の中林海岸に2016年1月に漂着した後、死んだマッコウクジラを骨格標本にするために、約2年間埋めていた骨の掘り出し作業が行われ、14日、専門機関に向け運び出された。

     クジラは体長約11メートルの若いオス。流れ着いた時には生きていたが、養殖施設のロープに絡まるなどして3日後に死んだ。

     クジラの扱いについては、国立科学博物館(東京)が以前から研究用資料として活用したいと全国の自治体に呼びかけていたことから、阿南市が応じ、骨格標本を作ることになった。クジラは深さ約3メートルの砂の中に埋められ、微生物の活動や波の浸食作用で約2年かけて骨だけになった。

     掘り出し作業は13日から行われ、研究者らが約3・5メートルの頭骨や肋骨ろっこつ、脊椎などの骨約100点を掘り出し、高圧洗浄機やブラシできれいに磨いた。骨の総重量は約800キロ(推定)あり、この日朝からクレーンを使ってトラックの荷台に慎重に積み込まれた。

     国内の海岸には年間300~500頭のクジラやイルカ類の打ち上げが報告されるが、学術利用はわずかという。同博物館動物研究部の田島木綿子ゆうこ研究主幹(46)は「骨の成分調査でマッコウクジラの餌なども分析でき、生育過程を知る上で貴重な資料」と話した。

    2017年11月15日 16時09分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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