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    致死率高い「極東型」、札幌のマダニから初検出

    • 「ダニ媒介脳炎」のウイルスの感染源となるマダニ(好井健太朗・北海道大准教授提供)
      「ダニ媒介脳炎」のウイルスの感染源となるマダニ(好井健太朗・北海道大准教授提供)

     マダニにかまれて発症する感染症「ダニ媒介脳炎」の原因となるウイルスのうち、重い症状となる「極東型」が札幌市内のマダニから初めて検出された。

     北海道大の好井健太朗准教授(ウイルス学)の研究グループが確認した。ダニ媒介脳炎は、国内では道内でだけ患者の発生が確認されている。患者4人のうち2人が死亡しており、研究者らは注意を呼びかけている。

     研究グループは昨年5~8月に札幌市内の公園や野山で約1200匹のマダニを採取。遺伝子検査や試薬による検査で、一部のマダニから極東型のウイルスを検出した。極東型は、1995年に道南で見つかって以来となる。

     ウイルスは、極東型のほかに、欧州型とシベリア型がある。欧州型とシベリア型が致死率1~3%に対して、極東型は最高で致死率が30%にも達するという。好井准教授は「極東型のウイルスが、我々の住む目と鼻の先で見つかったことに非常に驚いた」と話す。

     ダニ媒介脳炎は、ウイルスを持ったマダニにかまれて感染する。潜伏期間は7~14日で、発症した場合、高熱やけいれんなどインフルエンザに似た症状を起こす。重い場合は、精神錯乱症状や死に至ることもある。

     欧州やロシアなど広い範囲で流行し、多い年では年1万人ほどが発症する。国内では、93年に道南の女性で感染が初めて確認された。2016年には、40歳代の男性が感染して死亡し、昨年も70歳代の男性が亡くなっている。

     道内は、これから本格的な山菜採りのシーズンを迎える。好井准教授は「山野には肌を露出しない服装で出かける。市立札幌病院などでは有料で予防ワクチンも接種しており、心配な人は事前に打っておく手もある。かまれたと思ったら医療機関を受診してほしい」と注意を呼びかけている。

    2018年05月16日 09時16分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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