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    「中赤外自由電子レーザーでできること」「東アジア地域における発がん性大気汚染物質の環境挙動」

    「中赤外自由電子レーザーでできること」


    京都大・エネルギー理工学研究所 大垣英明教授

    • 大垣英明氏
      大垣英明氏

     加速器の中を光速近くで走る電子が放射する光を制御して発生させる「自由電子レーザー」は、一つの装置で波長を自由に変えられるのが特徴だ。

     エネルギー理工学研究所では、波長5~20マイクロ・メートルの中赤外線のレーザーを発生させる、全長約10メートルの装置を開発・整備した。このレーザーを使えば、物質を構成する分子の様子が分かり、性質などを調べることができる。

     省エネルギーの次世代半導体や太陽電池の素材開発などへの応用が期待できるほか、他大学では、歯科治療に応用して歯を直接切除する研究も進められている。

    「東アジア地域における発がん性大気汚染物質の環境挙動」


    金沢大・環日本海域環境研究センター 唐寧(とうねい)准教授

     微小粒子状物質(PM2・5)による大気汚染が深刻な中国北部では肺がんなど呼吸器の病気による死亡が多だいぶいとされる。

     PM2・5に含まれる化学物質が大気中で複雑な反応を起こし、発がんリスクの高い物質に変わり、肺がんの多発につながっていることがわかってきた。有害物質が日本海を越えて飛来する「越境汚染」も懸念されている。

    • 唐寧氏
      唐寧氏

     環日本海域環境研究センターでは石川県・能登半島に観測拠点を設け、中国や韓国、ロシアの研究機関と共同で越境汚染の状況を観測。有害物質の発生源や飛来経路、発がんリスクの高い物質に変化するメカニズムなどを探り、人の健康や生態系への影響を調べている。(4月21日開催)

     全国の国立大が研究の最前線を紹介する月1回の公開講座。次回は6月16日午後6時から、東京駅前の京都大学東京オフィスで開催する。参加申し込みは、セミナーのホームページへ。

    2017年06月01日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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