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    「ナノ粒子が拓(ひら)く科学の世界」「スーパーコンピューターが拓く都市気象研究の最前線」

    • 寺西利治氏
      寺西利治氏
    • 日下博幸氏
      日下博幸氏

    「ナノ粒子が ( ひら ) く科学の世界」

    京都大・化学研究所 寺西利治教授

     「ナノ粒子」とは、大きさが2~100ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の非常に小さな粒子のことだ。金属などをナノ単位の大きさにすると、色や電気伝導性などの性質が変化する。例えば金は10ナノ・メートル程度になると、黄金色ではなく赤色になる。中世の教会にあるステンドグラスの赤色も、ガラスに埋め込まれた金のナノ粒子によるものだ。

     近年は様々な大きさや形のナノ粒子を自在に作れるようになり、性質をデザインできるようになった。こうしたナノ粒子を利用して、効率良くモーターを動かす強力な磁石の作製や、可視光をあてて水から水素と酸素を効率よく作り出す光触媒など、様々な研究が進んでいる。

    「スーパーコンピューターが拓く都市気象研究の最前線」

    筑波大・計算科学研究センター 日下博幸教授

     「ヒートアイランド」はエアコンの排熱や緑地の減少などの影響で、夜間も気温が下がりにくくなる現象だ。この現象によって、過去100年で東京の年平均気温は2度ほど上がったほか、局地豪雨も誘発していると言われている。

     局地豪雨に実際に影響しているかどうかは、これまでよく分からなかったがスパコン上で都市がある場合とない場合を想定して計算した結果、ヒートアイランドが都市の降水量を増やしている可能性があることが分かってきた。

     筑波大では、スパコンを使って都市気象を1メートル単位で予測・再現する、次世代都市街区気象モデルも開発した。建物や街路樹の日陰の効果などを考慮でき、都市の暑さ対策に貢献できると考えている。(8月25日開催)

     全国の国立大が研究の最前線を紹介する月1回の公開講座。次回は9月15日午後6時から、東京駅前の京都大学東京オフィスで開催する。参加申し込みは、セミナーのホームページへ。

    2017年09月06日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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