ノーベル化学賞、英・米・イスラエルの3氏にスウェーデン王立科学アカデミーは7日、2009年のノーベル化学賞を、英ケンブリッジ大MRC分子生物学研究所のベンカトラマン・ラマクリシュナン博士(57)、米エール大のトーマス・スタイツ教授(69)、イスラエル・ワイズマン科学研究所のアダ・ヨナス教授(70)の3人に贈ると発表した。 授賞理由は「(細胞内にある)リボソームの構造と機能の研究」。賞金は1000万スウェーデン・クローナ(約1億3000万円)で、3人で等分する。授賞式は、12月10日にストックホルムで行われる。 リボソームは、生命の設計図であるデオキシリボ核酸(DNA)の情報から、たんぱく質を作り出す「合成工場」だ。 酸素を運ぶヘモグロビンや、免疫をつかさどる抗体、肌のコラーゲンなど、数万種にのぼるたんぱく質は、すべてリボソームが作り出す。たんぱく質は、体内でそれぞれ化学的な役割を担い、生命活動を支えている。 リボソームはさまざまな物質が組み合わさってできた複合体であり、構造を突き止めるのが非常に難しかった。3人は、X線結晶解析という手法を使い、リボソームの立体構造を原子レベルで解明、2000年に発表した。 抗生物質の多くは、病原菌のリボソームを標的にしている。3人は、抗生物質がリボソームに作用し、その働きを止めてしまう仕組みも明らかにした。東京大学の ◇ ベンカトラマン・ラマクリシュナン氏 インド生まれ。米国籍。米オハイオ大で博士号取得。米ユタ大教授などを歴任。 トーマス・スタイツ氏 米国生まれ。米ハーバード大で博士号取得。ハワード・ヒューズ医学研究所研究員を兼任。 アダ・ヨナス氏 イスラエル生まれ。ワイズマン科学研究所で博士号取得。独マックスプランク研究所研究部門長などを歴任。 (2009年10月8日01時17分 読売新聞)
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