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月の地下は“サンドイッチ構造”、「かぐや」観測で判明

 東北大などの研究グループが、宇宙航空研究開発機構の衛星「かぐや」による月探査の一環として、月の地下構造の大規模観測に、世界で初めて成功した。

 かぐやは、米アポロ計画以来35年ぶりの本格的な月探査機で、地下観測は主要な目的の一つだった。今回、地下数百メートルの地層の様子などを明らかにしたことは、月の起源と進化を解明する上で大きな意義がある。

 2007年9月に打ち上げられたかぐやは、月を周回しながら、月の地形や重力分布、鉱物組成などの調査を続けてきた。同大の小野高幸教授(地球物理学)らは、かぐやに搭載した地下探査レーダー(月レーダーサウンダー)による観測を担当した。

 この結果、月の「晴れの海」と呼ばれる場所の地下数百メートル付近で、溶岩の固まった玄武岩の中に砂状の堆積(たいせき)層がサンドイッチのように挟まれていることを突き止めた。堆積層は厚さ数十センチ〜数メートルだった。約35億年前ごろまで続いた溶岩の噴出が一時中断。約1億年間、砂が堆積した後、再び溶岩に覆われたと考えられる。

 また、地層の曲がり具合などから、皺のように見える月表面の筋状の盛り上がりは、月が急速に冷却し収縮する過程で形成されたとみられることも明らかになった。これまでは、決め手となる観測データがなく、密度の大きい溶岩が地殻を押しつぶした可能性も考えられていた。研究成果は、著名な米科学誌サイエンスで全世界に紹介された。

 今回の観測では、地下深くまで届きやすい周波数帯の電波を使い、反射波の往復時間や受信強度などを解析することで地下構造を把握した。極めて微弱な反射波を正確にとらえる必要があり、小野教授らは打ち上げまで約10年に及ぶ準備期間中、かぐやの各種機器から出る電気的な雑音を抑える対策に注力し、見事に苦労を結実させた。

 研究チームの熊本篤志准教授は「月の表面積のほぼ100%をカバーする観測を終えており、まだ未解析のデータが大量に残っている。今後も新しい発見が期待でき、研究の進展が楽しみ」と話している。

2009年3月8日13時34分  読売新聞)
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