銀河の仕組み解明へ“星のゆりかご”立体図
「星間分子雲」の分布状況を示した立体図
新しい星を生み出し、星のゆりかごとも言われる「星間分子雲」の銀河系中心付近での分布状況を示した立体図=京大宇宙線研究室提供図から作図=を、京都大大学院生の劉周強さん、小山勝二・同大名誉教授らのチームが、宇宙航空研究開発機構のエックス線天文衛星「すざく」の高精度の観測を基に作製した。
銀河系の中心付近における星の生成や巨大ブラックホールの成長といった銀河の仕組みの解明に役立つと期待される。
銀河系は約10万光年の直径を持つが、その中心付近には、直径約1000光年に及ぶ球状の領域がある。ここから照射される強いエックス線を、分子雲(図中の青い部分)が吸収、別種のエックス線を再放射する。これらのエックス線をすざくで観測、分析し、分子雲の立体的な形と距離がわかった。
分子雲は、水素分子などのガスでできており、収縮して星のもととなる多数の塊を作る。さらに、周囲のガスが塊に降り積もり星を誕生させる。ただ、分子雲同士が衝突してエネルギーを失えば、一部が巨大ブラックホールに落ち込む可能性が高いという。
(2009年10月7日17時44分 読売新聞)