戦後70年に学ぶ

父島海底に眠る駆潜艇

船体の動画はこちらから
YOMIURI ONLINE
制作・著作 読売新聞

小笠原諸島・父島の海底に、旧日本海軍の駆潜艇が眠り続けている。「第50号駆潜艇」(写真、昭和18年11月撮影、大和ミュージアム提供)とみられ、沈没した1944年当時の姿をほぼ残している。戦後70年目を迎えた2015年。時は、昭和から平成へ、20世紀から21世紀と移り変わり、過ぎ去った2万5千日余の日々が、人々から戦争の記憶を淡々と消し去りつつある。

<駆潜艇> 水中聴音機などで潜水艦の居場所を探り、水中に爆雷を投下して攻撃する艦艇。

父島・二見港付近のいけす(写真中央)の下に第50号とみられる駆潜艇は沈んでいる。2014年末にいけすが撤去されたため、潜水取材が可能になった

水深30メートル付近まで潜降すると、全長約50メートルの船体の船首部分が見えてきた

70年たっても、ほぼ原形をとどめたまま海底に眠る第50号とみられる駆潜艇

甲板前部にある高角砲は、水面方向を向いたままの状態で沈んでいる

艦橋の入り口付近には、鉄かぶとが置かれたままだった

静寂に包まれた艦橋内部。水中ライトに照らされた小魚が浮かび上がる

第50号とみられる駆潜艇の艦橋部

艦橋部分を2人1組で取材する読売新聞写真部の潜水取材班

甲板上を泳ぐハナミノカサゴ。まるで見回りをしているようだ

船体後部付近を泳ぐネズミフグ

甲板で原形をとどめる高角砲。付着物が年月の長さを物語る

水深30メートルを超える潜水取材となった。タンク内の空気量と、呼吸から血液に溶け込む窒素の関係で、限られた時間をにらみながら行動した

船体後方から見た甲板中央付近

船体後方にある被弾跡とみられる部分

甲板後方には機銃が残っていた

70年余りの長きに渡り、二見港付近の海底に鎮座する第50号とみられる駆潜艇

2014年12月23日から27日まで、4名で10回の潜水取材を行い、船体各部や全景、動画撮影などをメディアとして初めて行った

父島に眠る駆潜艇は時を止めたまま、我々に平和への「無言のメッセージ」を発している

船体の動画はこちらから
取材・撮影 読売新聞写真部潜水取材班 板山康成(西部本社)加藤 学(中部支社)米山 要(大阪本社)川口正峰(東京本社)【制作】東京本社メディア局企画開発部・堀田 梓 荒木田 美咲
YOMIURI ONLINE Copyright (C) The Yomiuri Shimbun.
今回取り上げた写真の一部は、「よみうり報知写真館」で購入できます