シドニーの雪辱、阿部燃える…星野Jが最終強化試合へ野球の北京五輪予選を兼ねたアジア選手権に臨む日本代表候補は、22、23日の2日間、ヤフードームで豪州代表と最終強化試合を行う。 21日には、アマチュアから唯一選ばれた長谷部(愛工大)が合流。候補31選手がそろってレギュラー争いが激化する中、シドニー五輪の雪辱に燃える阿部(巨人)が「とにかく試合に出て、予選突破に貢献したい」と、先発出場に強い意欲を見せている。 宮崎で19日まで行われていた強化合宿。他球団の若手に交じり、阿部はいつも、先頭に近い方でランニングやウオーミングアップをしていた。「癖みたいなもんだね。体に染みついているんだろうな」。ブルペンでは「ナイスボール!」「もう1球同じ所!」と声を張り上げ、投手と積極的にコミュニケーションを取る姿も、今季主将としてチームを引っ張った姿そのままだ。 中大4年の2000年、シドニー五輪日本代表に選ばれた。初めてプロとアマの混成チームで戦ったが、結果は4位。五輪で初めてメダルを逃し、中村紀や黒木らプロの選手は泣き崩れた。「プロの選手に引っ張ってもらったのに、メダルが取れないなんて……」。当時21歳の阿部も、悔しい気持ちでいっぱいだった。 あれから、7年がたった。日の丸の重みをかみしめながら、「こっちもプロでずっとやってきているからね」とキッと口元を引き締める。その表情からは、日本のプロ野球という看板を背負う男の意地がうかがえる。 練習試合ではなかなか思い通りのスイングができなかったが、19日の巨人戦で一発を放つなど、実戦感覚を取り戻しつつある。俊足巧打の選手が並ぶ打線の中、クリーンアップを任される可能性も高い。 「巨人でも勝って当たり前という雰囲気はあるけど、今回はそれとも違う。絶対に負けられないというのがあるから。泣いても笑っても3試合。やるしかない」。主将としてチームをリーグ優勝に導き、球界を代表する捕手に成長した慎之助が、プロでの経験を糧に今シーズン最後の大一番に挑む。 (2007年11月21日22時46分 読売新聞)
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