ラフィーバー・マジック、五輪野球に期待日本代表のロッテが初代アジア王者の座に就いた「KONAMI CUP アジアシリーズ2005」(読売新聞社後援)。中国選抜は3戦全敗に終わったが、ジム・ラフィーバー監督の記者会見での“名スピーチ”が、取材記者の間で評判になった。 大会前日会見で、ラフィーバー監督はこんなエピソードを披露した。少し長くなるが、そのまま紹介する。 「1974年、私はロッテの一塁手として日本シリーズで優勝した。その時、私は有藤通世、山崎裕之、村田兆治、金田留広らチームメートに話した。『君たちだったら、メジャーでプレーできるよ』。返って来た答えはこうだ。『おれたちにはそんなチャンスは来るはずないよ』。ところがどうだ。今や、イチローが、松井秀が、井口が、米大リーグで堂々とプレーし、世界中を沸かせているじゃないか」 滔々(とうとう)と語り、そして笑いかける。間の取り方といい、抑揚をつけた口調といい、まさに野球界きっての演説家だ。独特の世界に、記者たちは引き込まれ、話は続く。「いや、日本人選手だけではない。台湾の王建民、韓国の朴賛浩(パク・チャンホ)らも活躍している。アジア野球は世界を活性化させているのだ」 そして、こう締めくくった。「今の私の夢は」――。隣に座った3人の主力選手を示し、「彼ら中国の若い選手たちが、アジア出身の大リーガーの輪に加わり、世界の野球を盛り上げてくれることだ」。 中国棒球協会関係者は、2008年北京五輪に向けて強化を進めるラフィーバー監督を「勝っても負けても常に前向きで、選手との信頼関係も厚い。チームは家族のような雰囲気になっている」と高く評価する。 今年、ロッテのバレンタイン監督の采配(さいはい)が「ボビー・マジック」と称賛された。3年後には中国で「羅非馬(ラフィーバー)魔術」という言葉が聞かれるかもしれない。(山脇幸二) (2005年11月14日13時17分 読売新聞)
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