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(6)セパタクロー 球速時速140キロ

“足”球、時速140キロにも

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釜山アジア大会でアタックを見せる寺本(右)。球速は140キロを超えることも

 マレー語で「蹴(け)る」という意味の「セパ」と、タイ語で「球」を意味する「タクロー」が合わさって競技名となった。9世紀に東南アジアの各国で遊びとして普及していたとの記録が残る。ただ、ルールはまちまちで1965年に東南アジア競技大会の競技種目に採用された際、統一された。ネット際に跳び上がり、相手コートに鋭く蹴り入れるが、その球のスピードは、世界のトップなら時速140キロを超えるという。

 日本では8年前のバンコク・アジア大会で注目を集め、以後、大学生を中心に普及した。競技の性格上、男子はサッカー経験者、女子はバレーボール経験者が多く、それがチームの戦略にも微妙な影響を与える。

 日本の第一人者は、男子が寺本進(菅原研究所)。1メートル76の恵まれた体格で柔軟性があるためにアタックの打点が高い。昨年一年間、タイのプロリーグで武者修行し、視野が広がった。女子のエースは奥千春(日本セパタクロー協会)。高い運動能力があり、世界に通用するアタッカーと言われている。

 世界の勢力図は、男子では、タイが圧倒的な強さを誇り、マレーシア、ベトナム、日本と続く。女子はタイとベトナムの2強を日本が追う形だ。

 以前はタイ、マレーシアなどの強豪との対戦では越えられない壁があったというが、「近年、効率的な強化でかなり実力が接近してきた」と日本代表の嵐富美雄コーチは言う。

 当初、運動能力の強化ばかりに目がいっていたが、近年、柔軟性がより大切なことがわかってきた。練習の前後に30分ずつ入念な柔軟運動を取り入れるようになり、急速に実力が伸びたという。

 「男女全種目でのメダル」(嵐コーチ)が、日本の目標。本場の東南アジア勢に挑む。(下山田郁夫)

 【ルール】 身長よりやや低いネットを挟んで2チームが球のやりとりをする、バレーボールに似た競技。球は周囲が約40センチで籐(とう)か合成繊維で作られ、中は空洞だ。これを主に足と頭で処理し、肩から指先までは触れてはならない。自陣に球が来たら、3回以内に相手側に返さなければならない。21点のラリーポイント制。

2006年11月20日  読売新聞)
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