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全盲スイマーV4照準

水泳男子 河合純一選手(32)

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ジャパンパラリンピックで優勝を飾った河合選手(8月19日、大阪府門真市のなみはやドームで)

 1992年のバルセロナ大会に初出場してから、もう15年がたつ。4大会に連続出場し、五十メートル自由形はアトランタ大会から3連覇。金5個を含む19個のメダルを手にしてきた世界屈指のスイマーは、5度目の大舞台へと照準を合わせて、静かに始動した。

 生まれつき左目が見えない。わずかにあった右目の視力も15歳で失ったが、5歳から始めた水泳の才能は高校時代に開花した。バルセロナでは銀2、銅3個を獲得、その後も日本男子水泳陣を引っ張ってきた。

 泳ぐことは人生そのものだと思う。「まっすぐ進めないし、距離感もつかめない。ゴールと思ってもまだ先だったり、逆にまだだと思っていたら、もうゴールだったり」

 30歳を過ぎ、体力の限界も感じ始めた。浜松市立舞阪中の社会科教諭としての仕事や責任も増し、練習時間の確保にも苦労する。「選手としてメダルに貢献するより、後進の指導にあたる時期なのかも」。北京大会が近づいてきても、気持ちは揺れ続けた。

 「チャンスをみすみす捨てるのはもったいない。可能性があるなら努力するべきじゃないか」と、連続出場と4連覇の夢に挑む決断をしたのは今年に入ってから。昨年、結婚した妻も「支える」と背中を押してくれた。

 8月に開かれたジャパンパラリンピックでは、五十メートル自由形など4種目に出場。「まだ本調子じゃない」というが、それでも他を寄せ付けない圧倒的な速さを見せ、全種目で優勝した。

 目標は定まった。「出るからには世界一しか目指さない」。迷った分だけ、メダルの色へのこだわりは強い。(中井宏二)

2007年9月6日  読売新聞)
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