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吉川すみ 北京をゆくっ

(2)超級人気の“跳水” (後編)

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男子10mシンクロダイビング予選での中国代表の妙技。ただただ「漂亮!」

 2月19日から24日にかけて行われた跳水(飛び込み)のプレ五輪大会についてのリポートの続きです。

ただ「漂亮!」の一言

 試合は本番と同じ形式で、3m飛び板飛び込みと10m高飛び込み、2000年のシドニー大会から正式種目となった3mと10mのシンクロナイズドダイビングの4種、男女計8種目で行われました。

 世界54か国から310名のトップアスリートが出場し、中国チームは男女計8種目のうち7枚の金メダルを獲得しました。前回のアテネ五輪でも、中国勢は男女8種目のうち6種目で金メダルに輝いており、“跳水王国”の名にかけて地元北京五輪では全種目で金メダル獲得を!という期待が高まっています。(選手は相当なプレッシャーでしょう)

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対面のマスコミ、関係者席は一般には開放されません

 男子10mシンクロナイズドダイビング予選を、間近で実際に見た感想は…「漂亮(ピィアオリャン=美しい)!」の一言でした。前向き、後ろ向き、ひねりなどそれぞれ異なるジャンプを6回披露し、中でもひねりを加えた演技は、落下しながらの体操演技を見ているかのようで、その人間離れした技に溜息がこぼれました。

 着水時は大きく水しぶきが飛ぶこともなく、すっと水の中に消えていくと、会場からは「漂亮!好(ハオッ)!」と歓声が上がっていました。特に、中国の若き代表、火亮(18)、林躍(17)の二人の演技は、非常に完成度が高く、他を圧倒する強さでした。

 予選を1位で通過し、夜の決勝でもミスのない演技で金メダルに輝いた二人。身長はそれぞれ150センチと157センチと小柄ですが、均整の取れた体で、すっと伸びていく演技をみていると、身長以上に大きくダイナミックに感じられました。

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「水立方」の外観。近くで見るとこんな感じです

 一方の日本勢は、既に北京五輪出場が決まっている寺内健選手が3m個人で9位、10m高飛び込みで村上和基選手は予選43位の結果で、五輪出場権を逃しました。女子シンクロ10mの中川真依・山下美沙子選手のペアは、決勝11位で五輪出場枠を獲得できず。中川真依選手は個人10m決勝で6位に入賞し、五輪出場が確実視されているということです。世界の壁、中国の壁は厚いですが、ぜひ、本番で日本勢の健闘を期待したいですね。

北京五輪のシンボル、水立方

 大会同様、注目度が高かったのが、1月末に完成したばかりの国家水泳センター(愛称・水立方)です。外観は“水泡”に包まれたイメージで、半透明の薄いフッ素樹脂フィルムで覆われて採光や気温調節を行う構造になっています。縦横各177m、高さ約30mの直方体で、座席数は臨時座席を含めて、約1万7000席、10億2000万元(約153億円)ものお金をかけてつくられました。

 メイースタジアム「鳥の巣」とともに、北京五輪のシンボルといわれており、五輪と9月に行われるパラリンピックでは、競泳、飛び込み、シンクロが行われることになっています。隣に座っていたおばあさんも、「一度この目で見てみたかったのよ」と話していました。

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「水立方」の周囲は工事中

 会場内は自然光が降り注ぎ明るい雰囲気でした。ロビーには記念グッズ売り場や、飲み物や軽食を売る売店も出ています。飲み物はセキュリティーの関係上、持ち込み禁止ですのでご注意を。北京五輪はテロ対策にも力を入れているということで、ボディーチェックなども厳重に行われています。

 しかし、実際に入って感じたのは、「出来たばかりなのに、どうしてこんなに汚れているの?」というものでした。北京は雨の少ない地域で、ほこりっぽいこと、加えて会場周辺は工事の真っ最中で砂だらけという状態、さらに3月末からは黄砂も飛んできます。夜はライトアップされて汚れも見えにくいので幻想的で奇麗という声も聞かれますが、奇抜なデザインの建築だけに、今後のメンテナンスが大変そうです。加油中国!(がんばれ中国!)

 次回は3月10日に行われるテコンドーのテスト大会についてお伝えする予定です。お付き合い、ありがとうございました。再見――――!

2008年3月6日  読売新聞)
 
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