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西武・松坂大輔に初の沢村賞

 伝説の名投手・沢村栄治(巨人)を記念し、その年のプロ野球の最も優れた先発完投型投手に贈られる沢村賞(読売新聞社制定)の選考委員会(藤田元司委員長)が22日、東京都内のホテルで開かれ、西武ライオンズの松坂大輔投手(21)が、初選出された。松坂は両リーグ最多の15勝を挙げ、高卒新人として史上初めて1999年から3年連続で最多勝に輝いた。表彰式は来月5日のプロ野球コンベンションで行われ、金杯と副賞として300万円が贈られる。

剛速球と将来性評価

 平成の怪物が初受賞――。西武の松坂大輔(21)が22日、今年の球界ナンバーワン投手に贈られる沢村賞に選ばれた。選考委員会で対象となったのは、〈1〉15勝〈2〉150奪三振〈3〉10完投〈4〉防御率2・50〈5〉200投球回〈6〉25試合登板〈7〉勝率6割の7項目の基準を満たす投手で、それに選考委員の印象度が加味された。

 候補に挙がったのは、7項目のうち15勝、214奪三振、12完投など5項目をクリアした松坂のほか、セ・リーグ最優秀防御率2・46の野口(中日)、セ・リーグ最多の14勝を挙げた藤井(ヤクルト)の3人。

 しかし、どの投手も成績面での決め手に欠けることから、「沢村賞の権威を考えれば、昨年に続いて該当者なしでもやむを得ない」との声も出るなど、選考は難航。最終的には松坂と、4項目の基準を満たした野口の2人に絞られ、松坂の負け数(15)と防御率(3・60)、野口の勝ち数(12)がマイナス材料として議論の対象となったが、「剛速球投手という沢村さんのイメージに近いし、将来への期待度もある」として、松坂が選ばれた。

 藤田元司委員長「松坂君は150キロを超す剛速球が、沢村さんをほうふつさせる。将来への責任や激励という意味を感じて、沢村賞にふさわしい投手に育ってほしい」

 ◇沢村賞選考委員(敬称略) 藤田元司(委員長)、稲尾和久、土橋正幸、平松政次、堀内恒夫

15敗…「うれしいけど複雑」

 松坂は秋季キャンプのため22日、宮崎入り。宿舎の南郷町のホテルで喜びを語った。

 ――受賞の感想は

 「投手にとって一番名誉な賞なので、もらいたかった。去年、今年とそれを目指して頑張ってきたので選ばれたことは光栄です」

 ――選考基準を二つ(防御率、勝率)クリアしていない

 「勝率は重視していたので、僕自身が一番残念でした。クリア出来ていない点が悪すぎたので(受賞は)絶対にないと思っていた。うれしいが、複雑です。周りが納得し、もらって当然という中で取りたかった」

 ――毎年、狙いたい?

 「それだけの成績を残せるように頑張りたい。この賞を自分のために生かし、一回りもふた回りも大きくなりたい」

 ――今後の期待も込められていると言うが

 「そういうのも含まれていると思った。目標だった200奪三振は出来たが、イニング数を追い越す三振をとっていきたい」

 ――沢村栄治氏の投球を見たことはあるか

 「古い映像で何度か見たことがあります」

 沢村賞 プロ野球草創期の快速球投手で、第2次大戦で戦死した沢村栄治投手をしのび、1947年に制定された。先発完投型の本格派投手が対象。50年に2リーグ制になってからはセ・リーグの投手だけを対象にしていたが、89年以降は両リーグに拡大された。

2001年10月23日  読売新聞)
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