「五輪予選最も印象に」根来コミッショナー代行日本プロフェッショナル野球組織(NPB)の根来泰周(ねごろやすちか)コミッショナー代行=写真=が読売新聞のインタビューに応じ、プロ野球のこの1年を振り返るとともに、今後の展望を語った。今年一番の出来事として、「星野ジャパン」の北京五輪出場権獲得をあげる一方で、初めて導入されたクライマックスシリーズ(CS)の成果と課題、西武の裏金問題に端を発し、まだ道半ばのドラフト制度改革やフリーエージェント(FA)の期間短縮問題、そしてNPBの組織改編など球界全般にわたって自身の考えを示した。 ――今年、最も印象に残ったことは 「やっぱり北京五輪予選。WBCは点差があって安心して見られたが、今度はすごく競っていた。祈るような気持ちで野球を見たのは初めてだ」 ――コミッショナーから代行の肩書になったが 「コミッショナーは実行委員会で選任され、3年間の身分保障があるが、代行にはない。その反面、代行なら自分の仕事から一歩も二歩も前に進める。自由勝手に振る舞える」 ――その分、指導力を発揮できる 「現在、進めている野球協約改正でコミッショナーの身分保障を外し、今の司法役から行政的な役目に変えようというのも同じ趣旨だ」 プロ野球 強固な組織に――協約改正により、様々な問題にどう対処する 「プロ野球の運営は12球団の責任でやっている。最後の賽(さい)は球団が振る。各球団が考えをもっと明確にしないと。ドラフト問題や大リーグへの選手流出を解決するためにも、もっと強固な組織にしないといけない。今はコミッショナー事務局がセ、パ両連盟の橋渡し役で、要するに連絡会議。もっと連盟とコミッショナー事務局が一体化して、12球団の意見を集約していくことが必要。(コミッショナーという行政の)責任者を中心に意見をまとめ、根回しやいろいろ打診してやっていく方向でやらないと」 ――球団の親会社も協約下に置くとしていたが 「どの球団の親会社も、プロ野球振興のために力を振るっている。だから親会社も一緒になって、この組織を盛り上げてもらうようにした方がいい。だがオーナー会議では消極論が多かった。経済活動に支障があると懸念された気はする」 ――ドラフト改革はなかなかまとまらない 「これも期限となる来年3月まで、各球団がどう判断するかだ。僕は選手に希望球団を聞いて、抽選にした方がいいと思う。でも、ほとんどが反対。せめて希望だけ聞いて、希望が通らなかった選手にはFA期間を少し短縮するという制度はどうかとも提案したが……。制度的には球団と選手の力関係をもう少し緩める方向で検討した方がいい」 ――選手の海外流出が相次いでいるが 「各オーナーがけしからんと考えるのか、やむを得ないのか。実行委レベルでの議論ではだめ。球界をどう持って行くのか、きちっと話してもらいたい。実行委とオーナー会議が独自のテーマで議論し、球界を全員で支えてほしい」 後任問題 国際的感覚で――コミッショナーの後任はどんな人材がいい 「アジアシリーズやWBCなどがあり、国際的なセンスがある人を持ってきたらと思う。国際的な感覚を持った人。またビジネス感覚も必要だろう」 ――協約改定のメドは 「少なくても4月くらいにやる。最初は公益法人の定款改正、続いて協約改正。まず組織を改正し、きちっとしてから、外資とか、株の持ち合いなどをやる」 ――3局統合すると、両リーグ会長はどうなる 「両会長は非常勤でいい。非常勤で置いてパシフィック部、セントラル部を指揮監督し、連盟に固有のことだけを補完する」 CS まだ議論必要――今年から始まったCSをどう評価する 「僕は反対だった。CSで日本シリーズがかすんで、リーグ優勝が持ち上げられると思ってたが、逆になった。3位とか、5割切ったチームが優勝したらどうするという議論も必要だ」 (2007年12月28日 読売新聞)
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