千羽鶴、託すのは禁止…勝ちチームも苦慮
福岡県高校野球連盟は今夏の全国高校野球選手権福岡大会から、負けたチームが持っている必勝祈願の千羽鶴を勝ったチームに譲り渡すことを禁止した。
30年以上続いてきた慣例だが、勝ち進むにつれて増え、持ち運びや飾る場所に苦慮している実情に配慮した。敗れたチームからは「甲子園への思いだけでも引き継いでもらいたいのに」と残念がる声も上がっている。
21日、久留米市野球場。4回戦で敗退した朝倉高のマネジャーたちが千羽鶴を手に寂しげな表情を浮かべていた。
始業時間前や昼休みに6人のマネジャーが集まり、4か月かけて折った約6000羽。「野球を楽しみ、絶対勝とう」との思いを込め、「常笑」の文字を浮かび上がらせた。初の4回戦進出に貢献したと自負する一人(17)は「甲子園に一緒に連れて行ってほしかった」と唇をかんだ。
2回戦で敗れた嘉穂東高も、マネジャーや保護者らが折った千羽鶴を持ち帰った。マネジャー(17)は「負けたチームの思いも引き継いでほしかった」と肩を落とした。
県高野連によると、千羽鶴の譲り渡しは30年以上前から続いてきた。高校野球の風物詩として定着する一方、勝ち上がるチームにとっては、増え続ける千羽鶴が負担になっていた。
昨夏の福岡大会を制した西日本短大付高。昨年は対戦を終えるたびに千羽鶴を渡され、優勝後は約40本に。軽トラックの荷台が満杯になる量で、甲子園には持って行けなかった。気持ちが込められたものだけに処分にも困り、学校で保管後、近くの寺で焼却してもらったという。野球部の大石伸一部長は「各校で大切に管理した方がいい」と話す。
(2011年7月23日07時32分 読売新聞)
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