(下)名門復活へ 人間性磨く…大体大浪商(南大阪)![]() 29年ぶりの全国大会を目指す大体大浪商ナイン
1970年代にPL学園が台頭するまで、大阪の強豪といえば浪商だった。前田友輝主将(3年)は「古豪と呼ばれるのは好きじゃない。昔は強かったと言われるのは悔しい」と言葉に力を込める。 春夏32度の甲子園出場と4度の優勝。46年夏に初優勝した左腕、平古場昭二(浪華商)、浪商時代は61年に全国制覇した怪童、尾崎行雄(元東映)ら多くの名選手を出した。しかし、89年、現在の校名に変更後は、夏の甲子園に縁がない。 部員間の厳しい上下関係には、暴力という暗部がつきまとった。50年代から繰り返された不祥事。負の連鎖を断ち切れず、成績は低迷したのだった。 大勢の1年生部員をふるいにかける度を超した猛練習があった。OBの下条真佐実監督(34)は「手のひらから出血するまで腕立て伏せをやらされた」。主力以外は、外野フェンスの前に並んで練習を見るだけ。「こんなことしているから甲子園に出られないんだ」。いつか指導者になって、部を変えようと決意した。 下条監督がコーチとして母校に戻った2000年から、ナインは、公式戦の試合開始の2時間前から球場近辺のゴミ拾いをするようになった。臼井陵太捕手(3年)は「人間性を磨けば、試合でも強くなれる」と信じている。 練習では105人の部員全員が球を追う。グラウンド整備は、監督、3年生が率先して行う。中学から硬式野球チームに在籍した臼井捕手は、上下関係のない明るい雰囲気に魅力を感じて入部した。 記念大会の今年は大阪から2校が出場出来る。牛島和彦(元横浜監督)―香川伸行(元南海)のバッテリーで4強入りした79年以来の好機。南大阪大会は、PL学園が最大のライバルとなる。(杉元雅彦) (2008年7月5日 読売新聞)
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