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    スノーボード

    平野 歩夢(ひらの・あゆむ)

    • 男子ハーフパイプで優勝し、笑顔を見せる平野歩夢(2017年12月9日、米コロラド州カッパーマウンテンで)=若杉和希撮影
      男子ハーフパイプで優勝し、笑顔を見せる平野歩夢(2017年12月9日、米コロラド州カッパーマウンテンで)=若杉和希撮影

    〈プロフィル〉

     木下グループ所属。2014年ソチ五輪ハーフパイプ男子の銀メダリスト。2018年平昌(ピョンチャン)五輪代表にも決まった。
     1998年11月29日、新潟県村上市生まれ。3歳年上の兄・英樹(えいじゅ)さんの後を追い、4歳でスノーボードを始めた。小学4年で米国のメーカーとプロ契約するなど早くからハーフパイプで頭角を現し、15歳の中学生だったソチ五輪では、冬季五輪の日本選手最年少メダリストとなった。
     ワールドカップ(W杯)では2013年8月に初勝利、2017年12月に通算2、3勝目を連続優勝で挙げた。米国のテレビ局が主催する高額賞金大会「Xゲームズ」では2016年2月に初優勝、18年1月に2勝目を手にした。開志国際高出身。1メートル60、50キロ。

    王者抑えて優勝 Xゲームズ(2018年1月28日)

     冬季競技の賞金大会、ウィンターXゲームズは28日、米コロラド州アスペンで行われ、スノーボード男子スーパーパイプで、2014年ソチ五輪ハーフパイプ銀メダリストで平昌五輪代表の平野歩夢(木下グループ)が99・00点をマークし、2016年オスロ大会以来の優勝を飾った。世界選手権ハーフパイプ2連覇中のスコット・ジェームズ(豪)が98・00点で2位。平昌五輪代表の片山来夢(バートン)は81・66点で6位だった。

    • 高さのある技を決め、優勝した平野歩夢=三室学撮影
      高さのある技を決め、優勝した平野歩夢=三室学撮影

    最高難度決めた

     世界王者ジェームズに僅差の1位で迎えた3回目。平野が勝負に出た。序盤に縦2回転横4回転の「ダブルコーク1440」を連続で組み込む、最高難度のルーチン。「抜かれて後悔したくなかった。やることをやってこけたらしょうがない」。会場入り後、一度も試していなかったという究極の演技を決め99・00点をマークし、「試合でクリーンに決めたのは初めて」と、会心の笑みを浮かべた。

     試合中にはソチ五輪王者のポドラドチコフ(スイス)が頭部を強打し、担架で搬送されるアクシデントもあったが、「音楽を聴いてリラックスして、滑る前だけ集中した」。技術だけでなく、精神力も抜群だ。

     米国開催のXゲームズでは初の勝利に、「やめる前に取りたかったタイトル」と頬を緩めたが、すぐ真顔に戻った。「これはこれ。明日から気持ちを切り替えたい」。平昌での金メダルに向け、19歳が大きな勲章と自信を手にした。(米コロラド州アスペン 三室学)

    平野歩夢ら12選手、五輪内定(2017年12月22日)

    • 平昌オリンピック代表に内定した平野歩夢(2017年12月22日、東京都渋谷区で)=片岡航希撮影
      平昌オリンピック代表に内定した平野歩夢(2017年12月22日、東京都渋谷区で)=片岡航希撮影

     全日本スキー連盟は22日、平昌五輪日本代表内定者の第1陣として、スノーボード・ハーフパイプ男子の平野歩夢あゆむ(木下グループ)ら12選手を発表した。

     選考対象大会の消化状況などにより、今回を含め計3回に分けて代表入り選手を発表する予定。

     15歳だったソチ五輪で銀メダルを獲得した平野は、今季のワールドカップ(W杯)3戦で2位、優勝、優勝と抜群の強さを誇る。「流れはいい形をキープできている。ここからが勝負」と手応えを示した上で、「前回(ソチで)銀メダルを取り、あとオリンピックで目指すところは一つしかない」と、平昌で金メダルを狙う姿勢を強調した。

    復活V W杯ハーフパイプ(2017年12月9日)

    • 男子ハーフパイプを制した平野歩夢のエア(2017年12月9日、米コロラド州カッパーマウンテンで)
      男子ハーフパイプを制した平野歩夢のエア(2017年12月9日、米コロラド州カッパーマウンテンで)

     9日に米コロラド州カッパーマウンテンで行われたスノーボードのワールドカップ(W杯)決勝は、男子で19歳の平野歩夢(木下グループ)が95・25点でW杯通算2勝目を挙げ、片山来夢(らいぶ)(バートン)、女子の冨田せな(新潟・開志国際高)はいずれも4位だった。

    圧勝 ホワイトも感嘆

     賞金大会「ウィンターXゲームズ」などで目の肥えた米国のファンが、スター選手で3位のショーン・ホワイト(米)をも上回る喝采を平野に送った。それだけ、圧倒的な勝利だった。

     1回目にトップに立ち、「攻めていこうと思った」という2回目は、前半に4回転、後半に3回転半を組み込む難度の高い構成をスムーズに滑りきった。「アユムは素晴らしかった。すごかったよ」。ホワイトはそう感嘆するしかなかった。

     今年3月の試合で転倒し、左膝靱帯損傷に加えて肝臓も痛める大けがを負った。5月に少しずつ練習を再開するまで、「自信が不安定になり、気持ちも弱かった」という。そこから9月のW杯で2位、今大会優勝と鮮やかな復活を遂げ、「やっと自分のスノーボードが帰ってきたな、という感触はある」と爽やかな笑みを浮かべた。(田中潤)

    ソチ五輪 スノボHP 平野「銀」 平岡「銅」(2014年2月11日)

    • 笑顔を見せる銀メダルの平野(左)と銅メダルの平岡=2014年2月11日、高橋はるか撮影
      笑顔を見せる銀メダルの平野(左)と銅メダルの平岡=2014年2月11日、高橋はるか撮影

     ソチ五輪は11日、スノーボード・ハーフパイプ男子が行われ、15歳の平野歩夢(バートン)が銀メダルを獲得し、冬季五輪の日本選手で史上最年少メダリストになった。平岡卓(18)(フッド)も銅メダルで、共に今大会の日本選手団で初のメダル。

    15歳 最年少メダル

     日本に今大会初のメダルをもたらしたのは、おでこにニキビがある、15歳の中学生だった。「最年少(のメダル獲得)で歴史にも残ると思うし、うれしい」。平野はあどけない顔をほころばせた。

     初めての五輪にも、緊張はなかったという。決勝の1回目にいきなり90・75点の高得点をたたき出してトップに立った。2回目に、優勝したスイス選手と、先輩の平岡に抜かれたことで負けん気に火がついた。「巻き返されてやらなければと思った」。難しい技を組み入れ、93・50点をマークして2位に食い込んだ。

    • ソチ五輪のスノーボードHP、決勝1回目の平野のエア。画像合成=2014年2月11日、高橋はるか撮影
      ソチ五輪のスノーボードHP、決勝1回目の平野のエア。画像合成=2014年2月11日、高橋はるか撮影

     新潟県村上市出身。3歳年上の兄の英樹(えいじゅ)さん(18)がスノーボードをしていたことから、4歳の時に始めた。父の英功(ひでのり)さん(42)が運転する車で山形県のスキー場にあるハーフパイプに行き、兄の後を追って滑った。英功さんは地元でスケートボード施設を運営している。昼間は雪上を滑り、帰ればスケートボードを滑り込み、技を磨いた。

     その才能はまず、海外で認められた。小学4年で米国のメーカーとプロ契約を結び、用具の提供を受けた。昨年1月、米国のテレビ局が主催する世界最高峰の高額賞金大会「Xゲームズ」で2位。昨年8月にはワールドカップ(W杯)に初出場して初優勝を果たした。

     スノーボードは4年前のバンクーバー五輪で、服装の乱れや、その後の報道陣へのぶしつけな応対が問題となった。米国で盛んで、ラフな服装を好み、若くしてプロになる選手が多いスノーボードは、五輪に懸ける思いが軽いのではないかと指摘された。萩原文和監督は大会前、「君たちが大好きなスノーボードが少しでも世間に認められるように、力を合わせて頑張ろう」と選手に力説した。

     「やってきたことを五輪で出し切れて、楽しめた」。報道陣の質問に、丁寧に答えた平野。高い空中技と物おじしない度胸の良さで、1998年の長野五輪で正式種目になって以来、初のメダルを獲得した。(田中誠之)

    2018年02月05日 18時30分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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